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◆ 広報おきなわ12月号(No.402)

沖縄市
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今月の人 188

きっぱり、目標は北京パラリンピック
上与那原 寛和さん (36)

  第二十七回大分国際車いすマラソン大会が十月二十八日、大分市で開かれた。そのフルマラソンの男子T52クラスで三位入賞を果たしたのが上与那原さん。記録はこれまでの日本記録を41秒更新する1時間44分55秒だった。昨年の大会ではハーフマラソンT52クラスで日本記録を出し、現在は日本記録保持者だ。大分は北京オリンピックを視野に入れての挑戦だった。
記録について、上与那原さんは「世界のトップ選手と走れて北京が少し見えてきた」と頼もしく話した。

 端正なマスク。鍛え上げられた筋肉。引き締まった体。しかし、思っていたより細い。第一印象である。
  大分の疲れを顔に表さず、上与那原さんは終始、笑顔で応えてくれた。
  二十三歳で結婚。妻と男の子二人の四人家族。普通の幸せな暮らしだった。が、一転したのは二十八歳の時だった。交通事故で頚椎を損傷し、両手両足が麻痺。これからという時に余儀無く車いす生活に―。事故当時を振り返る。帰宅時だった。彼の乗っていたバイクが乗用車と接触。はね飛ばされた。意識を失い、目を覚ますと病院のベッドの上だった。すでに手術は終わり、医師から「首が折れている。両手両足も動かない。回復しても軽く動くぐらい」と告げられた。
「あのときは頭が真っ白になり、自分の人生は終わったと思いました」とさりげなく足をさすった。リハビリなど入院生活は八カ月に及んだ。それから車いすの生活が始まる。
  三十二歳。ひとつの出会いがあった。ある知人と知り合い、やがて陸上クラブタートルズに誘われた。リハビリの一環という気持ちで練習に参加した。
  大会後は常に自己記録更新を心に誓った。目の前にはいつも目標があった。練習が日常となり、やがて充実感が気持ち良く、達成感を体で感じた。そして、2005年大分国際車いすマラソンT52(頚椎損傷の部)に出場、準優勝に輝いた。
  「世界のトップクラスの選手たちと並んだ時、新しい人生が見えてきた」と目標を見極める。
  同年、ジャパンパラリンピック五千メートルで優勝。翌年、大分国際マラソン大会ハーフで大会新記録で優勝。今年は九州パラリンピック千五百メートル、長野大会T52ハーフで優勝、日本最高記録を樹立するなど、その勢いは留まるところを知らない。
  モットーは努力。練習に勝るものは無し。そして、自分を強くしていくものは「出会い、仲間たち。多くの人たちと知り合い優しさや、温かさが分かるようになった。周りから力をもらい、道を切り開いていきたい」。
  今後の目標は「北京パラリンピックの出場」ときっぱり。
  そして、奥さんと子どもたちへ「いつも応援してくれてありがとう」と笑顔で一言。その笑顔は世界へ手ごたえありの感を含んでいるようにも見えた。


▼戦後文化シアター
 今月のヒストリート

沖縄市総務課
市史編集担当
TEL 939-1212(内線2273)
ヒストリート・しーぶんかん
TEL 929-2922
  あっという間に師走です。今年は6月に音楽喫茶ブーケが、8月には島袋琉映館、10月に京都観光ホテルと、長年沖縄市の顔だった老舗が閉店(館)しました。時代の流れと共に薄れていく記憶を確かな記録として残していくことの大切さを感じています。
  さて、今月紹介するのは「ジュークボックス」です。ジュークボックスは一九二〇年代にアメリカで発明され、沖縄には60年代前後に入ってきました。始めは基地内のクラブで利用されていたものが民間に払い下げられ人気を得ましたが、カラオケ等の普及により姿を消していきました。
  でも、ヒストリートでは今でも大人気。「レコードって何?」と尋ねる小・中学生から「あー、懐かしい」と言う熟年層までジュークボックスから流れ出る音にしばし時を忘れるようです。なるほどと思ったのは熟年女性たちの言葉。「男の人には懐かしくても私たちは外で遊んだこともないし初めてよ。ドキドキするさ。楽しいね。」
  忙しい年末のひと時、あなたもヒストリートで懐かしい音楽と時を過ごしてみませんか?
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