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◆ 広報おきなわ8月号(No.398)
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今月の人
前身すれば知恵が与えられる
184 長浜 光枝さん (65)
市母子寡婦福祉会が今年、創立三十周年を迎えた。昭和四十六年に当時の戦争未亡人の諸先輩方によりコザ母子福祉会を結成、四十八年に第一回総会が開催された。 昭和五十八年の寡婦福祉方の施行に伴ない現在の名称となった。 三十周年の節目を迎えた会長が長浜さん、七代目である。今月は長浜さんに登場していただき、同会に対する思いなどを聞いてみた。
同会は会員の親睦や福祉の増進、経済面など社会的地位の向上と自立助成を目的として結成された。各歴代の会長、役員、会員たちの、ご苦労があり三十年の歴史が刻まれてきた。 七代目会長の長浜さんは振り返る「母子家庭という同じ境遇にある者同志が集い共に慰め励まし合い、会の活動へ参加する中で、『我が幸せは我が手で』を合言葉とし、『暮らしは貧しくても心まで貧しくならないでね』といつもやさしく激励して下さる先輩方の愛情をいただき、私たちは日々の仕事や子育てに追われる毎日だったが、何とかやってこられたような気がする」。さらに当時を思い起こすかのように「先輩たちの教えに脱帽ですね、そんなふうに組織が一丸となれるようにやってきたんですね」と会の歴史をたどるとともに自分に言い聞かすかのように語った。 母子寡婦福祉会は平成元年に、かりゆし園内のかりゆし食堂の仕事を受け、その手腕が評価されると、五年には、新庁舎内のレストランうりずんの依頼も舞い込んだ。 かりゆし食堂が二十年、うりずんが十五年を迎える。長浜会長は「ここまで来れたのも行政や市民、市職員らのおかげ、これかろもお付き合いをよろしく」とあくまでも謙虚。 また、同会は平成十五年から、和裁教室の拡充を視野に各事業と連携、業務を展開している。 今後の課題として、長浜会長は「福祉は今や保護から自立へと、国はいろいろ支援活動をほどこしている。私達母子家庭においては、まさに命綱である児童扶養手当法もますます厳しくなり、同扶養手当の消滅等も実施されようとしている」と話し、「これからは、より以上の自助努力が必要となってくる。組織の強化はもちろん、会員自ら意識改革をして前進しなければなりません」と内に秘めた闘志をのぞかせる。 おだやかな顔立ちで、常に笑みを絶やさない長浜さん。しかし、数年、病との闘いもあったという。「でも、今やっと元気になれた。お世話になった母子寡婦福祉会に微力ながらもお返しできるかな」とそっとつぶやいた。 今後の会の目標としては、子どもたちの健全育成事業の取り組みとNPO事業の立ち上げを挙げる。 同会の会員は現在七百四十人余。その組織の先頭に立ち、受け継がれてきた歴史を継ぐ。 「前進すれば知恵が与えられる」を信条に長浜会長は力強く進む。
▼戦後文化シアター 今月のヒストリート 夏まっさかり、皆様、夏バテなどしていませんか? 今回紹介するのは左の写真。これは、アフリカのセネガルで、家のない子どもたち(ストリートチルドレン)が作ったおもちゃです。観光客が捨てていった飲料水の空き缶でおもちゃを作って観光土産品にしたもの。観光客が持ち込んだモノが形を変えて出て行くというのがおもしろいところ。 ヒストリート分室「しーぶんかん」では世界の転用品・代用品を紹介しています。“道具”は単なるモノではなく、それが生まれてきた社会の状況を物語ってくれるもの。例えば戦時下の鉄不足には陶製の道具が大量に出回り、戦後は兵器の残骸を利用したジュラルミン製の道具が人々の生活を支える…。文字による歴史書は書き換えや削除も可能ですが、道具は真実しか伝えません。その道具が生まれてきた理由(社会背景)を教えてくれます。道具を作り出す人々の知恵や逞しさを知ると同時に、道具を通して見えてくる平和や戦争について考えてみませんか?夏休みの宿題のヒントがあるかも!子どもたちも見に来てね。
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沖縄市総務課 市史編集担当/TEL 939-1212(内線2273) ヒストリート・しーぶんかん/TEL 929-2922 | | |
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