■ 二点目は、福祉と医療についてであります。

　今日、高齢者にとって、住み慣れた地域で家族や親しい人たちとともに、暮らし続けられる環境がとりわけ大切となっています。高齢者が生きがいをもって地域づくりなどへ参加する環境づくりに努めていきます。
　 また、行政の福祉サービスにおいて、大切なことは、その人が必要としている支援を、必要な時におこなうことだと考えます。特に、障がいのある人たちが、自らの可能性に向かって、力強く生きていくことを支援することは、行政における福祉サービスの根幹をなすものです。医療や就労、社会参加への支援、活動しやすいまちの環境整備など、きめ細かな対応に取り組んでいきます。
　 国民皆保険を担ってきた国民健康保険事業は、国民健康保険財政が一層厳しさを増し、危機的な状況にあるといっても過言ではありません。安定的な国保運営は、緊急かつ迅速な対応が求められており、国保料徴収体制等の充実強化および医療費の適正化を図るとともに、市民一人ひとりの暮らしのなかで、それぞれのライフステージにあった、健康づくりを自ら実践していく仕組みづくりに取り組んでまいります。

■ 三点目は、こどもの育成支援についてであります。

　夫婦がともに働く家庭が増加し、子育て支援が一層求められるなか、保育所は、まさに生活に影響する重要な役割を担っています。これまでの保育懇談会の成果を踏まえ、本年度は、市民の声を反映した(仮称)沖縄市保育充実計画を策定いたします。
　 限りない可能性を秘めたこどもたちは、市民の宝であり、こどもの笑顔が輝くまちをめざして、こどものまち推進事業を展開してまいります。

■ 四点目は、特色を活かした農業施策についてであります。

　 農作物の付加価値を高めることや地域ブランド化などを促進し、若者等新たな就労者が夢のもてる産業となるよう、努めてまいります。
　 若者や高齢者、障がいのある人たちなど、多くの市民が楽しみながら意欲をもって生活活動ができる場、倉敷ダムや観光施設と連動する新たな農業の場、市民の体験学習の場づくりなどをめざす、アグリビジネスの展開に取り組んでいきます。

■ 五点目は、財政運営について申し上げます。

　本市においては、特に、平成17年度扶助費が決算総額の二十六％を超え、医療費や公共施設整備費などどあわせ、厳しい財政運営を余儀なくされる大きな要因となっています。
　 限られた財源のなか、最小の経費で最大の効果が得られるよう、財政運営の合理化等とあわせ、市税の適正課税や収納率の向上、受益者負担の適正化に取り組むとともに、環境負荷の低減に向けた法定外目的税の検討など、新たな自主財源の確保に努める必要があります。

■ それでは、平成十九年度予算について申し上げます。

　本市の歳入全体に占める自主財源比率は平成十七年度において三十二．三％と依然として低く、地方交付税や国・県補助負担金等に依存する状況が続くなか、国のすすめる構造改革のもと、実施が予定される新型交付税では、県内市町村のなかで、最も大きい影響額となる県試算が示されております。
　 予算額につきましては、
　 一般会計　四百一億一千万円
　 特別会計　三百二十九億三千二百六十五万五千円
　 企業会計　四十四億九千三百四十七万八千円
　 合計　七百七十五億三千六百十三万三千円
　 となっております。
　 以上、平成十九年度の市政運営にあたって、私の所信の一端を申し述べましたが、次に主要な施策の概要についてご説明申し上げます。