すてきな仲間達 94

茶道サークル

・礼儀作法を身につけ感性を育む・

茶道サークルのメンバー
▲茶道サークルのメンバー

メンバーの「お点前」の様子
▲メンバーの「お点前」の様子

 沖縄市中央公民館で宮平和子さんを講師にお茶の場での礼儀作法を学んでいる茶道サークル。お茶の点て方や運び方、飲む際の礼儀作法をはじめ、飲んだ後の茶碗の拝見の仕方、茶菓子の食べ方等も教わっている。

 メンバー達は皆、お茶が好きで集まっており、中には那覇から来るメンバーもいる。力をつけたメンバーは宮平さんの流派である裏千家の発表会に出場する。九百人もの茶道家が集まる発表会への出場は大きな経験になる。宮平さんは青少年育成にも深く関わっており、五つの学校で茶道教室を開いている。また、茶道を通して国際交流に協力したり少年院のこども達が立ち直るきっかけを作ったりと幅広く貢献している。そんな宮平さんも若いころは茶道の知識が全くなく、当時、茶道の礼儀作法を身に付けている事があたりまえの環境だった東京で寮に入った際に恥ずかしい思いをした事から茶道を習い始めたそうだ。ゼロからのスタートだったが二十五歳で茶名(極意を皆伝した茶人に家元より授けられる名)をもらった。その後沖縄に戻り茶道を教え広めてきた。茶道は最近広がりを見せており、沖縄県では六十校あまりの学校に茶道教室があり、幼稚園から始めるこどももいる。昨年十二月に催された生涯学習フェスティバルでは、小学生から高校生がお茶を振る舞う茶道教室を開いたのだが、まわりの協力や呼びかけにより、こども達が気を使わずにやりやすい場を提供してもらったのだそうだ。宮平さんは「お茶を通していろいろな人との繋がりが出来た。いちゃりばちょーでーの精神を感じている。今は誰でも茶道を経験できる環境になっているが昔は男だけの世界だった。女性も入れるようになったのは昭和になってから。茶道教室は、お茶を一服いただき雑念を払い無言で感じる場で、高度な感性を育てる事が出来る。茶道をただの習い事と考え知らずにいるのはもったいない。女性はたしなみ・礼儀作法として、男性は相手の気持ちを察し深く考える力を身につける場として多くの人に経験してほしい。今後は茶道を通してコミュニケーションできる環境を作りたい」と語った。

職人のWAZA Vol.69

渡慶次 惠美子
事業所名:ポーセラーツEMI
職 種:ポーセリンアート
代表者:渡慶次 惠美子

ポーセラーツEMI
住所 沖縄市中央4‐6‐31
TEL 098‐937‐5647

【自作の喜びを伝えたい!】

 今回は、五年程前から沖縄市中央に工房を構え、「ポーセリンアート」を行うポーセラーツEMIの代表者渡慶次惠美子さんにお話しを伺いました。ポーセリンアートとは、ポーセリン(陶器)にアート(芸術)を施すという意味で、白磁に絵付けを行い、八百二十度の温度の窯で二十時間焼いて仕上げます。白磁は、県内外から仕入れたものを使用し、絵付けの方法には、直接書き入れるスタイルとシールタイプがあります。渡慶次さんは、ポーセリンアートを始める前に、水墨画や写真を三十年ほど学んでおり、その経験が結果的に大きく活かされており、現在は、資格取得を目指す方や喫茶店の店員さん、主婦の方々などに技術を指導しています。最初は不安げにスタートする生徒さんが、自作のポーセリンアートが完成したときに見せる喜びの表情を見るのが、いちばん幸せに感じることですと語る渡慶次さん。主に県内の物産展や産業まつり等で販売をしながら、今後も今のスタイルで、自分の手で作る喜びを伝えるため、工房と教室を続けていきます。