災害に備え日々訓練を重ね、市民の生命と財産を守るため日夜奮闘する

―平成二十四年沖縄市消防出初式―

消防団による本番さながらの迫力ある訓練披露
▲消防団による本番さながらの迫力ある訓練披露

消防団による本番さながらの迫力ある訓練披露

 沖縄市消防本部で一月六日に平成二十四年消防出初式が行われ、市長や副市長、市議会議員、県議会議員、自治会長等多数の関係者が参加する中、消防職員、消防団員、女性防火クラブ会員達が式典に臨んだ。

 式典では沖縄県消防協会定例表彰の勤続章(十五年勤続一人)、沖縄県消防協会中部地区支部定例表彰の永年勤続章(三十年勤続三人、二十年勤続六人)の表彰が行われ、式辞では東門市長が「消防職員並びに消防団員の皆様には、市民の生命、身体、財産を災害から守るという使命感の下、不屈の消防精神で日夜研鑽を積んでおられることに、深く敬意を表する。また、女性防火クラブの皆様には、地域における防災意識の普及啓発活動に取り組んでおられることに心から感謝する。昨年は、国内観測史上最大の東日本大震災が発生し、自然災害による恐怖を改めて痛感させられた。本市においても、この大震災を教訓に、住民参加による自主防災組織の立ち上げを支援するとともに、東部地域の公共施設や電柱に海抜(標高)の表示をするなど災害に備え、ハード面やソフト面の整備と防災意識の高揚に全力で取り組んでいる。また、本市から五人の消防吏員が被災地へ赴き、被災者救助にあたった。この経験を生かし、災害に備え研究・調査を積み、より一層の防災体制の確立に努める。 皆さまには地域の安心・安全の守り手として高い志と使命感を持って今後とも防火や防災に努めるとともに、地域の安全力を高め、だれもが安心して生活できるまちづくりの一翼を担っていただきたい」と述べた。続いて仲井眞県知事(代読)、沖縄市議会の仲宗根議長が祝辞を述べ、一日消防署長を務めたミスハイビスカスの比嘉もも香さんは「今回の体験で消防職員が日夜奮闘し私たちの生活に深く関わっている事を実感した。消防職員、消防団員、防火クラブ等関係団体に深く感謝する」と話した。

こども達ももちつきを楽しんだ
▲こども達ももちつきを楽しんだ

 式典終了後は市内の保育園児らで構成されている幼年消防クラブのかわいらしいマルマルモリモリダンスや消防団員が多機能型消防自動車を使用し倒壊住宅に埋もれた被災者を救助・応急処置を施す模擬訓練や消火訓練、消防職員による河川に取り残された人を空中から救助する模擬訓練が披露された。また、会場では女性防火クラブの炊き出し訓練も行われ約百五十食の豚汁が振る舞われたほか、もちつきも行われ、こども達も楽しそうに杵を振り下ろし、つきたてのもちをほおばった。

 沖縄市で平成二十三年に発生した火災は六十三件で損害額は約六千六百九十四万円。出火原因の主なものは放火の疑いが十二件、コンロが十件、たき火・火入れが五件となっている。

素早い動きで救助を行う消防職員の訓練披露
▲素早い動きで救助を行う消防職員の訓練披露

観客もおもわず笑顔になる幼年消防クラブのかわいいダンス
▲観客もおもわず笑顔になる幼年消防クラブのかわいいダンス

比屋根小学校筆作り&書初め

自作の筆で思い思いの言葉を書き綴った
▲自作の筆で思い思いの言葉を書き綴った

 比屋根小学校の五年生が一月八日に美術家の伊江隆人氏を講師に同校で筆作りと書初めを行った。小学校五年生は数え年で十三歳になることから十三祝いの記念として保護者達が企画した。

 沖縄の昔の書家はアダンの木の根を砕いて筆を作っており、児童達も同様にアダンの木の根をハンマーや石で叩いてほぐし筆を作った。その後、各自作り上げた筆で巨大な布に好きな言葉や絵を描いた。また、ペットボトルに漆喰を塗って花器も作り、それにも同様に言葉や絵を描いた。その他、伊江氏によるほうき程の大きさの筆を使用したダイナミックなデモンストレーションも行われた。こども達は新春の行事を楽しみ会場は終始和やかな雰囲気だった。