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◆ 広報おきなわ10月号(No.400)

沖縄市
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第24回沖縄市福祉まつり

今月の人 186

いつも現役、夢中になるものを探そう
平安山 昭子さん (72)

 社会の高齢化が進む現在、心身ともに意義ある人生を送りたいと思うのは誰しも同じ、そのためには、健康維持はもちろん、自身の人生観を見つめ、積極的に自分の役割を探していくことも必要では。 定年後は余生ではなく、蓄えた経験と知識を還元する時期。
  今月は定年後、いろんなジャンルに挑戦。シルバー人材センターで手作りバック講座の講師を務める平安山さんに登場していただき、その活動ぶりを聞いてみた。

 平安山さんは、昭和三十年に現うるま市の具志川中学校に赴任、数カ所の学校を経て、北谷町の浜川小学校校長で定年を迎えた。
  定年後は、長年の教員生活の知識を生かし、後輩を育てていくことを決心、教員養成センターで教師を目指す若者たちへの指導に当たった。また、同時に着付けも習い、二カ年後には一級免許を取得した。
「後年の美しい着物姿を思いつつ頑張りました」と苦笑い。
  その後、市働く婦人の家で着付けを教えることになり、多くの受講生の希望により、ひょんなことから手作りバックも教えることとなる。「その頃、着物に合わせて手作りのバックを持ち歩いていたんです。それが生徒の目に止まり、私もほしいということになったんですね」と微笑む。それもあって、着付け、バック作り教室と、六年間、講師を務めた。その間、市の平和男女共同センター検討委員会にもたずさわってきた。
  その頃、周りはパソコンブーム。それに乗っかって始めたものの、のめり込み、気が付いた時には、インストラクターの免許を取得。市シルバー人材センターでパソコン教室の講師として招かれる。それから、やがて同センターが手作りバック教室を開設。生徒数は約二十五人、三カ月単位で教えている。現在は市産業まつりなどにも生徒や自身の作品を出品、趣味と実益を兼ねている。「使って良し、
プレゼントして良し、売って良しの気構えで取り組んでいます。又、シルバー人材センターを拠点にインターネットでの全国発信も可能で、そのためには、勿論いいアイディア、いい作品づくりが要求されるんです」と講師の目がきらりと光る。
  趣味は水泳、カラオケ、グランドゴルフ、随筆と多趣味。どれも自分に楽しく付き合っているという。今後については「これまで誰がどこで何をしていたかというよりも、誰が健康で長生きできるか、その上、夢中になるものを持っているかではないでしょうか。日々の生活の中でくよくよしない。絶えず手先を使い、頭脳を使うこと。モットーは『念ずれば叶えられる』です」と話した。
  一人で趣味に打ち込むのもいいが、新しい形で地域社会への関わりを持つのもいいのでは。定年後は新しいタイプの自分を見つけるのも一案だ、現役のように飛び回る平安山のように。


▼戦後文化シアター
今月のヒストリート

しーぶんかんに展示されている「壱銭陶貨」
沖縄市総務課 市史編集担当
TEL 939-1212(内線2273)
ヒストリート・しーぶんかん
TEL 929-2922
 戦後、沖縄ではB円(一九四八年以前は新日本円も共用)からドル、そして日本円と、世変わりと共に使用するお金も移り変わってきました。B円はB型円軍票の略称で、軍票とは占領地統治などの目的で発行される緊急通貨です。このように「お金」を通して見えてくる戦後の歴史がありますが、もう少し時代を遡ってみましょう。
  左の写真は名付けて「幻の壱銭陶貨」。
物資の欠乏していた戦時下の日本では、硬貨を作る材料にも事欠いていました。平時なら銀や銅が使用されますが、金属類の不足(兵器製造のために金属類は供出)の中で次第に硬貨は錫やアルミなどで作られるようになります。やがて、それさえもままならなくなり、粘土で硬貨を作ろうとしたのです。それが写真の壱銭陶貨。
  昭和十九年に開発が始まりますが敗戦を迎え未発行のまま「幻」となったのです。
  溶けてしまいそうなこのお金を見ているといろんな思いが込み上げてきます。二度とこの様なお金が生まれてきませんように。でも「あなた(壱銭陶貨)」は頑張ってこの歴史を、皆に伝え続けてね。
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