第24回沖縄市福祉まつり
沖縄戦では、住民を巻き込んだ悲惨な地上戦が行われ、住民や日米軍人など二十万人余の尊い命が犠牲となり、さらに自然や文化遺産はもとより社会基盤のすべてが破壊された。 この沖縄戦の降伏調印式が一九四五年九月七日、沖縄市(旧越来村森根)で行われた。 沖縄市ではこの日を沖縄戦の終結の日、さらに平和へ歩みはじめた日と位置づけ「沖縄市民平和の日」と定めた。又、市民が日常生活の中で平和を考え、話し合い、行動しようと市は、毎年八月一日から九月七日までを平和月間と称し、その期間中、沖縄地上戦の実相を広く世界へ発進するとともに、平和に関するさまざまなイベントを企画、市内外に平和の尊さをアピールしている。今月号は平和月間に行われた各事業を紹介するとともに、市民とともに「平和」について考える。
沖縄市は一九九三年に「沖縄市民平和の日を定める条例」を制定し、九月七日を「市民平和の日」として定めた。そして、日本国憲法と核兵器廃絶平和都市宣言(一九八五年六月二十日)の理念の基に、「すべての市民が人間としての基本的人権が保障され、戦争の不安を取り除き、二度と戦争の惨禍を繰り返さない、許さない」ことを決意した。
平和月間は「市民が等しく平和で豊かな生活が送れるように、また市民一人ひとりの生命を限りなく大切にする生活にとけ込んだ平和意識を創りだし、地域に根ざした草の根平和運動の展開をめざす」と高らかにうたっている。「平和へのメッセージ あなたから世界へ」をテーマに二〇〇七年・平和月間が八月一日、スタートした。
平和月間が幕を閉じた。しかし、平和を願う心を片時も忘れてはならない。沖縄市民は愛と勇気を持って、平和を願う心、命を大切にする心を世界へ訴えつづけていく。