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◆ 広報おきなわ11月号(No.377)

今月の人
花は手強い相手
だからその魅力に引き込まれる
<163>新 垣 理 芳さん
「2005・未来への花綵(はなづな)」と銘打った、いけばな展が九月に市内のギャラリーで開かれた。これは市文化協会創立五〇周年記念事業として行われたもので市文化協会華道部の七流派の教授者が参加した。いけばな展は大盛況で、多くの参加者が訪れ、個個の作品の出来栄えに、いたく感動する光景がみられた。現在、華道部のまとめ役として東奔西走、多忙の日々をこなしているのが新垣さん。今月は新垣さんに、いけ花にかける思いなどを聞いてみた。

市文化協会創立五〇周年記念事業いけばな展の会場に足を運んだ。

会場に入ると、新しい生命を授かったかのようにギャラリーの空間スペースのあちこちに花たちがいきいきと咲いていた。

やがて背筋のすっと伸びた新垣さんが現れた。早速、話をうかがう。市文化協会華道部は一九五七年に設立。今年で三〇周年を迎える。新垣さんが入部したのは十九年前。それまでは市働く婦人の家の講師などを務めていた。入部後、市技能講師連盟事務局長などを歴任し、二〇〇二年に同華道部の部長に就任する。現在は七流派、教授者(社中代表者)三十二人、会員数百七十一人の組織である。年間の主な事業は課外研修や植物の育て方、器造り、生花展、各種勉強会など多彩である。又、個人としては毎週火曜日、自宅で生花教室を開いている。

部の運営について「気軽に話し合い、会員みんなが力を合わせていくことが最も大切」と云い「一人でも多くの会員が参加しやすい事業内容を目指すとともに会員の増員、部外との交流、情報交換の場づくりが今後の課題ですね」と話した。又「五〇周年を機に将来は中部地区に生花愛好会(仮称)的なものを立ち上げたい。それには教授者同志が切磋琢磨して生花の心を共有できる環境作りが先決で同時に、つぎの担い手に伝授していきたいです」と意気込みを伝える。この人の花へ寄せる思い、執着を強く感じる。性格はお人好しで心配性だと言い「たくさんの失敗もやってきましたよ」とニッコリ笑う。好きな言葉は「未来とは今である」「未来は遠いものではなく、今日、この一瞬一瞬の延長線上にあり、日々を大切にしたい」と説く。

座右の銘は「人間万事塞翁が馬」「人生は考え方一つで面白くもなるし、楽しくもなるんですよね」と微笑んだ。趣味はワイン収集に小木採集、壷収集。

現在、楽葉会沖縄支部長の外、市介護相談員、市介護認定審査会委員、市社協心配事相談員などを務める新垣さん。多忙がゆえに花と接する時間が貴重となる。「生花とは生きがい、心のよりどころ。路傍の花、野に咲く花、自然の中の草木に強く心引かれた思い出がある。とても強い個性を持つ花々が手強い相手であることを知りました。細々と頼りなげな野草など、戸惑いながらもその魅力に引き込まれていく、花を愛でる心が人を優しくします」。花への思いを素朴に話した。
戦後文化シアター
今月のヒストリート
上地にあったスターケージ(1953年頃)
去る九月七日に市内のパルミラ通りにおいて、戦後文化資料展示室「ヒストリート」がオープンしました。これは「基地の街」などと形容されてきたわがまちの戦後史にスポットを当て、歴史を振り返り、併せて地域振興にも寄与したいとの願いから開設したものです。戦後のわがまちが、センター通り等の「通り」、つまりストリートから発展してきた歴史(ヒストリー)を持っていることからのネーミング。ヒストリートのオープンに伴い、本コーナーは展示室を紹介する欄に模様替えしました。

今月、初の企画展を予定していますが、第一弾は、ウイリアム・マイベリーさん(在、米国)から提供していただいた写真(約百五〇枚)を一般公開も兼ね、写真についての情報収集を行おうとの目的で開催するものです。彼は一九五〇年代の初め、上地にあった米陸軍警務所(スターケージ)に勤めていた方で、刑務所をはじめ、当時の市内外の写真をたくさん寄贈していただきました。多くの市民の皆様の来室をお待ちしています。
写真について情報をお持ちの方はご一報下さい!
連絡先:総務課・市史編集担当
電 話:939−1212(内線2273)
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