沖縄の鍛冶屋

 市立郷土博物館では失われつつある沖縄の鍛冶屋を伝承文化としてとらえ、その材料や道具、歴史などを広く市民に伝えていこうと第三十八回企画展「沖縄の鍛冶屋」が十月二十九日から十二月十二日の期間、同博物館で開催されている。
 かつて終戦直後の沖縄では、多くが農業と漁業で生計を立てていた時代、農具や漁具を作る鍛冶屋はなくてはならない存在だった。今回の展示は鍛冶屋で作られたクワやカマ、ヘラ、モリ、鍛冶職人が鉄を焼く際に、窯に空気を送る道具のフイゴなど約百五十点が展示されている。ピーク時には二百軒も存在していた鍛冶屋が輸入や大量生産で、安く鉄の道具が作られるようになったことや後継者不足による廃業などで姿を消し、現在では県内に数軒の鍛冶屋が現存しているだけという。
 セレモニーで同博物館の宮城利旭館長は「ほとんどの鍛冶屋が姿を消しつつある。一人でも多くの方々に見てもらい、沖縄のものづくりの文化や歴史を次の世代に伝えていくきっかけにしてほしい」と多くの市民の来場を呼びかけた。

▲展示室には農具や漁具、職人道具など150点もの資料が展示されている

▲市立郷土博物館では「失われつつある沖縄の鍛冶屋の現状を身近にみることができる最後の世代かもしれない」と多くの来場を呼びかけている

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日頃の体験を通して芽生えた「福祉の心」を発表

第七回「福祉体験」作文コンクール発表・表彰式

▲人を思いやる優しい心が詰まった作文を書きあげた入賞者の皆さん

 これからの沖縄市を担う中学生の小さな「福祉の心」を掘り起こし、学校はもとより、家庭や地域でも共有していこうと「第七回福祉体験作文コンクール」が開催され、発表・表彰式が十一月九日、市役所市民健康大ホールで開かれた。
 同福祉作文コンクールは沖縄市民憲章推進協議会(新屋孝一会長)が、こどもたちに市民憲章の精神を培ってもらおうと毎年開催しているもので、今年度は全部で七百八十点の応募があった。各中学校の先生方が選考委員となり応募作を厳正に審査し、ゆいまある賞八点(各学校から一人)と優秀賞二十点(各学校から若干名)を選出した。
 発表・表彰式では入賞した生徒一人ひとりに賞状と副賞が手渡されたあと、ゆいまある賞受賞者を代表して山内中学校二年の石川瑞姫さんが、小学生の頃、介護施設でお手伝いをした時に感じた心の葛藤や学んだことなどについて書いた「命の介護」と題した作文を読み上げた。
 尚、そのほかのゆいまある受賞者は次の通り。(敬称略) ▽岸本カレン(越来中)▽鈴木ひかり(コザ中)▽池原千春(美里中)▽仲真莉子(美東中)▽泉香菜子(安慶田中)▽川満春奈(宮里中)▽新里佳菜子(沖縄東中)

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ハロウィーン

 ハロウィーンの十月三十一日、市内各地でハロウィーンの関連イベントが行われた。沖縄こどもの国では同日「ハロウィンカーニバル」が開かれ、動物たちに大好物の餌を詰めた巨大カボチャをプレゼントするイベントが行われた。イベントには山内中学校とカデナミドルスクールの生徒ら約五十人が参加。生徒らは巨大カボチャの中身をくりぬき、ハロウィーンかぼちゃを完成させると、仮装したゾウの琉花の先導で園内の動物たちに巨大カボチャを贈った。島ヤギにプレゼントした古波鮫綾乃さん(山内中二年)は「自分が作ったかぼちゃの中の餌を食べてくれてうれしかった」と満足そうに話した。
 また同日、一番街商店街では仮装した諸見小学校の子どもたちが商店街を歩き「トリックオアトリート」と叫ぶと嬉しそうにお菓子をもらっていた。また中心市街地循環バスでは、ゾンビの車掌が乗車。子どもたちは怖がりながらも景品と交換できるスタンプカードをもらい、四カ所のスタンプを集めると、市中央のコザインフォメーションセンターで景品と交換した。諸見小三年生の我喜屋りりかさんは「たくさんのお菓子をもらってうれしい。来年も参加したい」と笑顔で話した。

▲自分でくりぬいたカボチャに餌を入れ島ヤギにプレゼントした

▲動物たちにプレゼントするカボチャに餌を詰め込むこどもたち

▲コザインフォメーションセンターで景品と交換するこどもたち

▲山内中とカデナミドルスクールの生徒らがクイズやダンスで交流を深め、最後はみんなで仮装。ハイポーズ記念撮影

▲おねだりしながら商店街を歩くこどもたち

▲ゾンビの車掌と交流を楽しんだ

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第十六回沖縄市ハートフルデイケア展

▲多くの来場者でにぎわった作品展示コーナー

 地域の精神保健福祉活動の紹介と作品づくりをとおして、市民との交流の場を作ろうと「第十六回沖縄市ハートフルデイケア展」(沖縄市主催)が十一月十一日、十二日の両日、市役所一階市民ホールで開かれ、多くの来場者で賑わった。
 同展には、市内の医療機関をはじめ沖縄市地域活動支援センターなど十一団体が参加。セレモニーの初日、各参加団体による手話ソングで幕開け。作品展示コーナーには各事業所や医療機関のデイケア利用者らが作成したクッションやエコバック、筆入れなどの作品が数多く展示されたほか、ハーブティーとお菓子が楽しめるやすらぎコーナー、来場者がフォトフレームを作るふれあいコーナー、くつろぎのアロマ体験、またお昼時間には医療機関のデイケア利用者たちがランチタイムコンサートを行った。市役所を訪れた多くの市民がその賑やかさに足を止める光景が見られ、どのコーナーも市民が楽しそうに参加していた。当事者の挨拶で沖縄中央病院利用者の西里盛三さんは「イベントを通して市民と触れ合うことが障がい者への理解とイメージの改善につながる」と話し、市民との交流を楽しんだ。

▲デイケア利用者のランチタイムコンサートも行われた

▲ふれあい作品コーナーではフォトフレーム作りを体験

▲ティータイム、やすらぎコーナーでひと休み

▲アロマ体験で心も体もリフレッシュ

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第十三回障がい者ウォークラリー

百三十人が参加・セルフサポートセンターぴゅあ

 社会福祉法人輝翔福祉会セルフサポートセンターぴゅあ(平田小枝子所長)は十一月十三日、同施設の研修室で交流会を行った。予定していた「第十三回障がい者ウォークラリー」が雨で中止になり、交流会に切り替えたもので同施設の生活介護利用者やその家族、一般参加と専門学校・高校生ボランティアなど約百三十人が参加した。
 障がい者ウォークラリーの開会式終了後に激しい雨が降り急きょ室内へ移動。交流会では手話で歌を習ったり、ウォークラリーの賞品をビンゴゲームの景品にして、障がい児・者と高校生ボランティアがペアを組みビンゴゲームを楽しんだ。お昼にはみんなでおいしいカレーライスをいただき、参加者らは一応に「おいしい」と満足した顔でほおばっていた。会場では障がいのある人もない人もみんなが思い思いに交流を楽しんでいた。参加した仲村千歌さんは(中央療護園通所)「ウォークラリーが中止になって残念だけど大勢の人と交流が出来てうれしい」と笑顔で話した。

▲ビンゴゲームを楽しむ参加者たち

▲ボランティアの人たちなど多くの参加者がクイズやゲームを楽しんだ

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