更新日:2025年1月28日
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現在開催中の新収蔵品展の展示物は、ほとんどが皆様からいただいた寄贈品です。もちろん今年も寄贈を受付中! 早速新しい寄贈品がやってきました。
今回いただいたのは、沖縄市松本で採集された貝の化石です。なかでも一番大きいのがこの化石で、ヤツシロガイの仲間の化石だと思われますが、ここまで大きなものは現生の貝では見たことがありません。
1960年ごろ現在の美里高校のあたりには石灰岩や苦灰岩(ドロマイト)を採掘する採石場があり、この化石は採掘の最中に見つかったそうです。約100万~40万年前、あたりが浅い海だった時に生息していた貝の化石だと考えられます。この立派な化石は、沖縄市の地史を紹介するうえでとても良い資料です。
今年はほかにどんなものが博物館へやってくるでしょうか? 古い品の整理の際は、お気軽に博物館にご相談くださいね。
今年もそろそろ沖縄のお盆の時期が始まりますね。皆さんがお供えしているもののなかに、このような物はありますか?
これはガンシナーというもので、お供え物のすいか等を仏壇に飾る際に固定する台座として、よく利用されています。また、先祖の霊が荷物を載せて運ぶことができるように、小さなガンシナーを7つ用意することもあります。
かつて、ガンシナーは女性が荷物を頭に載せて運ぶ際に用いていました。ガンシナーには、頭を守るクッションの役割と、荷物を安定させる役割があります。
今回展示しているガンシナーは、お供え物を仏壇に飾る際に固定するためのもので、実際に運搬に利用するものはもっと頑丈なつくりをしています。
仏壇への供え方は各家庭によって様々ですが、どのようにお供えをしているのかをぜひ観察してみてください。そして、ご先祖様のことを思い出してみましょう。
(博物館実習生)
船の底にたまった水をくみ出す道具で、松の木の根の部分から作られています。
底が丸みをおびているので、サバニの船底から水をくみ出すのにむいています。
船の底にたまる水を淦(あか)と呼ぶことからアカトゥイとも呼ばれます。
8月末から沖縄アリーナで開催されたバスケットボールワールドカップの関連グッズです。
沖縄市ではワールドカップを盛り上げるため、名札のヒモやコースターなどをワールドカップのものにしていました。
短い期間使われたものではありますが、このようなグッズ類も沖縄市の歴史の資料になるため、博物館で保管されることになります。
ビンの口より大きなまつぼっくり、どうやって入れたのか不思議でしょ?
これは、木の実の解説をするために作りました。まつぼっくりは、毬果(きゅうか)とよばれ、ひだのすきまにマツの種がはいっています。リュウキュウマツの種は小さく、薄い“羽”がついています。これは風に乗って遠くまで運んでもらうためで、フッ!と吹くとくるくる回りながら飛んでいきます。
この種をできるだけ遠くまで飛ばすために、お天気がよく、風のある乾いた日には種をとばし、雨の日は種をでていかないようにする仕組みをまつぼっくりはもっています。湿り気を感じると、ひだをぴったりと閉じて、すきまの種が出ていかないようにし、乾燥するとひだをひらいて種が出ていけるように形をかえるのです。
さぁ、どうやってこのビンに入れたのかわかったかな?
あけましておめでとうございます。
今年の干支 “辰”にちなんで、トンボを紹介します。
“辰とトンボ”と言ってピンときた人もいるでしょう。
そう、トンボは英語で『Dragonfly ドラゴンフライ 』とよばれるのですが、この説明はちょっと正確ではありません。Dragonflyはヤンマやあかとんぼの仲間など、体の太いトンボを指す言葉で、イトトンボのような細いトンボは『Damselfly ダムザルフライ 』とよばれ、訳すと“飛ぶ乙女”といったところでしょうか。台湾では『豆娘 ドウニャン 』といい、こちらもかわいらしいですね。
さて、日本では辰・龍というと神聖なイメージがありますが、ヨーロッパのドラゴンはそうではありません。宗教的に悪魔や人をだますヘビと結びつけられることが多く、その名を持つトンボも悪魔の化身や恐ろしいものとされ、刺したり噛んだり毒があるといった実際とは異なる伝承も多く、あまり好まれるものではなかったようです。
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