すてきな仲間達 83

描く人の気持ちや思いが作品となって表れる

・「沖縄市水墨画同好会」・

▲毎週土曜日の午後2時から市中央公民館で活動している「沖縄市水墨画同好会」のみなさん

 筆を上手に使って色々な表現を楽しむことができる水墨画の魅力に引きつけられ、また生きがいと活気に満ちた生活が送れる生涯学習の一環として活動しているサークル「沖縄市水墨画同好会」。十六人の会員で構成されている同会には、和気あいあいとした穏やかな空気が流れており、その雰囲気が水墨画にも反映されているような、そんな感じが伝わってくる。「水墨画の好きな人たちの集まりで、とても温かい友好的な雰囲気が取り柄です」と同会を紹介するのは代表の白金 直さん。毎週土曜日の午後二時から四時までの二時間、市立中央公民館で筆を握る。
 すった墨と水を一本の筆にバランスよく染み込ませ、画仙紙にのせる。墨の濃淡が主たる表現手段、「水墨画は水と墨と筆の三つの要素で表現する絵画です」と話すのは同会で講師を務める運天清子先生。水墨画を習い始めて三十年、県内外や国外に数多くの作品を出品、全日展書法会で県知事賞など多くの賞を受賞しており、うるま市の水墨画教室でも講師として活躍する運天先生は、絵を通して煩悩を取り去り、心を静めるといった哲学を説く。現代の水墨画は胡粉を利用したカラフルな彩墨の作品が多く、同教室では墨と水だけを使った古典水墨画を中心に基本でもある四君子(竹・梅・菊・蘭)、花鳥風月、山水画を基礎から学んでいる。運天先生が課題の絵を実演し、それを見たメンバーが作品を作成、その後、運天先生による作品の添削(手直し)を受ける事で適切な指摘と技量の向上が図られる。「基本をキッチリ覚えるため、三年間は基礎を繰り返し行い、とりわけ筆の運筆をしっかり身につけることを目標にしています」と白金代表は話す。「メンバーの中には書道をやっている方もいて、上達が早い方もいますよ」と話す運天先生。単純に技術面での上手下手だけでなく、描く人の気持ちや思いが、その作品の個性となって表れるのも水墨画の魅力なようです。
 昨年の七月に結成したばかりの同サークル、去年の十二月に市役所ロビーで開催された中央公民館展示会では作品を展示。今年は七月三十一日から八月六日の間、沖縄書道会館にて習作展が控えている。白金代表は「多くの人に作品を見てもらいたい」と意気込みを語った。

▲自分のペースで作品づくりに取り組むメンバーたち

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職人のWAZA Vol.58

事業所名:有限会社オブジェ
職種:特殊造型
代表者:徳平 國広

▲リアルさを追求した職人のWAZAをご覧下さい!

住所:沖縄市与儀431番地
電話:098-932-1946

 【夢を型(かたち)に!】
 今回は創業四十五年、沖縄市与儀で特殊造型を営む「有限会社オブジェ」の代表取締役 徳平國広氏にお話しをお伺いしました。約二十年ほど前から、特殊造型を手掛け、県内外及び外国からの受注もあるそうです。平成二十一年度には皆さんご存知、沖縄こどもの国のメインゲートモニュメント、今年度はコザミュージックタウンのギター型モニュメントを製作しました。徳平さんは、平成二十一年に沖縄県優秀技能者等表彰で三位を受賞され、自らオブジェの原型製作に携わるとともに、現在は後継者育成に力を注いでいるそうです。造型は完成イメージのデッサンから始まり、小型の検討用模型でチェックし、発砲スチロールで原型を作りますが、キャラクターが活きるかは、目と口の表情で決まるそうです。仕上げはFRP(サーフボードや水タンクに使用される材料)でコーティングし、カラー塗装します。感動や驚きをモットーに、職人さんの切磋琢磨な日々が続きます。

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