通称「吉原地域」歓楽街環境浄化市民総決起大会

 本市美里に在する通称「吉原地域」に急増する違法な風俗営業店を根絶しようと、「通称『吉原地域』歓楽街環境浄化市民総決起大会」(同実行委員会主催)が十月八日、市立越来中学校体育館で開かれた。市や沖縄署のほか、市内二十団体の関係者約二百五十人が参加。歓楽街の風俗環境から派生する犯罪が多発していることから、地域住民の安全・安心と青少年健全育成を図り、市民総ぐるみによる「環境浄化の実現」「安全・安心で住みよい沖縄市」の実現に向け決起大会が行われた。

根本から問題を取り除く

 大会では沖縄署の喜納啓信生活安全課長が「吉原地域」歓楽街の現状を説明。住宅街や公園、病院といった公共施設が点在する中、約二百店舗の飲食店が存在し、うち八割が飲食店の形態を装った違法な風俗営業を行っていると店舗数の増加を指摘した。今年の主な事件事故として、酒を飲んだ客同士のトラブルによる殺人未遂事件や店で働く従業員の子どもに対する児童虐待事件、米兵によるタクシー運転手への暴行事件など凶悪事件も発生し、治安が悪化している。その背景には宜野湾市の「真栄原地域」にある歓楽街の違法風俗店舗がほぼ一掃され、店と客が「吉原地域」に流れていることが店舗や犯罪の増加につながっていると要因を分析した。沖縄署は「犯罪の温床になる」として九月からパトロールを強化、毎日指導や警告を行っている。
 東門美津子同実行委員長は「国際文化観光都市を宣言している本市として、違法風俗営業で全国的に周知されるのは大変遺憾なこと。子どもたちの安全を守り、夢を与える環境を未来に残していくため、取り締まりとパトロール隊による運動を徹底強化していく」と違法風俗店の根絶に向け決意を述べた。
 石新政英沖縄警察署長は「根本から問題を取り除いていくためには、警察の取り締まりだけでなく自治体や各関係団体、何よりも地域住民の力と思いが必要。根絶に向け力を結集し、必ずや成し遂げよう」と協力を呼び掛けた。
 続いて、高江洲恵美子市婦人連合会長が「法律に基づいた健全な風俗環境をつくる」「青少年を犯罪や暴力団から守る」「売買春を根絶する」「安全で安心なまちづくりを推進する」と四カ条からなる大会宣言文を読み上げ、違法風俗営業の根絶を誓った。

▲「吉原地域」歓楽街の環境浄化実現を目指そうと多くの市民らが総決起大会に参加した

▲東門市長は「違法風俗営業をなくす運動を徹底強化していく」と決意を述べた

▲参加者らは安全安心な地域を目指して、市民そうぐるみで取り組む必要性を確認した

▲石新沖縄警察署長が「根絶には地域の力が必要」と呼びかけた

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