すてきな仲間達 79

堅く透きとおる澄んだ音色を打ちだす

・「登川三板サークル」・

▲和気あいあいと活動する登川三板サークルのみなさん

 沖縄の楽器、三板(さんば)を知っていますか?名前のとおり三枚の板を重ねてヒモで結び合わせたカスタネットに似たもので、基本的には左手の人差し指と中指にヒモをかけ、三枚の板をぶら下げて、右手の五本の指を駆使して打ち鳴らす。琉球民謡のリズムを刻むのに無くてはならない打楽器だ。そんな三板が好きで練習に励んでいるサークルがある。今回紹介するサークルは「登川三板サークル」(喜納静子代表)のみなさん。メンバーは女性だけの十九人、毎月第一から第三木曜日の午後一時から、登川公民館で三板の腕に磨きをかけている。
 同サークルは、平成十八年に市老人クラブで行われた三板の講習会終了後、平成二十年に登川公民館講座が開講し、意気投合した仲間で結成した。講師で沖縄三板協会に所属する比嘉マチ子先生が三線を弾くと、メンバーらは音に合わせ三板を打つ、三板のもつ堅く透きとおるような澄んだ音色を打ち出していた。「最初はカチカチと音が出せず、苦労しましたよ」と話す喜納代表。先生の指導の下、メンバーたちは三板の打ち方を基本からみっちり学んでいる。比嘉先生は「三板を打つ時の指の裏返し、指を出すときの表の人さし指の使い方が難しいが、基本に沿って正確に打ち出すことが大切」と話した。「三板の魅力は小さくてコツをつかめば、誰でも指先と手のひらを使い手軽にできることです」と喜納代表は話す。また同サークルは毎年、三月八日に行われる「三板の日」に参加。プロの民謡歌手の人たちから三板の正しい持ち方や打ち方など、県内外から来た、親子連れや民謡ファンたちと一緒に、交流を深めながら学んでいる。活動としては、登川区の敬老会や合同祝いなどで披露している。真剣に三板に取り組みながらも、楽しい笑いが漏れるなど和気あいあいとした楽しい練習風景。三板を愛する気持ちが充分に伝わってきた。
 これまで家事中心で時間に追われ、心のゆとりを持つことができなかったが、サークルをきっかけに始めた三板が生活に活力を与えていると話すメンバーたち。無理することなく楽しみながら気軽に参加できるサークルにしたい。と笑みを浮かべながら、今後の目標と意気込みを語った。

▲基本に沿ってみっちり学ぶメンバーたち

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職人のWAZA Vol.54

事業所名:ヨシモトコーヒー
職種:コーヒー製造業
代表者:吉本 浩明

住所:沖縄市知花5‐35‐6
電話:098‐937‐2645

【世界のコーヒーをコザ発で!】
 今回は、昭和六十一年に創業、沖縄市を拠点として事業を展開し、今年で二十五周年目を迎えるヨシモトコーヒーの代表者、吉本浩明(よしもと ひろあき)氏にお話しをお伺いしました。吉本さんは、創業七年目に現在地に自社ビルを持ち、販売先をレストラン、喫茶店、ホテル、パーラー等から一挙に官公庁、県内の学校関係のオフィスコーヒーに転換し、現在のスタイルに至りました。二十年前に「コザブレンド」「シーサーブレンド」「ザ・コーヒーちゃんぷるー」等の商品を開発し、皆様に親しまれ人気を得ています。工場では厳選された珈琲生豆を丹念に煎り、パック詰めまでの工程作業を行いますが、目と耳と口を使い、経験だけを頼りに煎りの仕上がりを見ます。何より鮮度を命としており、徹底していることは、珈琲を精肉や鮮魚と同じ感覚で扱い、焙煎の翌日に配送すること。これからも時代のニーズを模索し、皆様の多用途に応えられるよう販売・販路の拡大を目指していくそうです。

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