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◆ 広報おきなわ7月号(No.385)

まちで出会ったホットな話!
話題は現場にある。まちなかをぶらりと一回り
何かに出会えそうな気がする
楽しい話、耳よりな情報、まちのかたすみに
あるような、どんな小さなことでも
話せば元気になれそうな気がする
まちの話題にふれる、そんなコーナー
まちで出会ったホットな話
 

▲毎朝、オアシス運動で児童らも、
元気よく朝のあいさつを交わす

▲「今日も一日、頑張ってね」お互いが
元気をもらい合って楽しい一日が始まります
 
 「おはようございます」。「おはようございます」。元気な声が朝のさわやかな風とともに、地域のあちこちから聞こえてくる。ここは中の町小学校の校区内、子供達の登校時の風景である。

 子供達が登校する通りや横断歩道、四つ角などに老人クラブの方々が立ち、子供達に元気よく声をかけている。「中の町おはよう会」の朝のあいさつ運動。生徒達に笑顔で声をかけているのは「中の町願寿会」(仲本朝一会長)の皆さんだ。
 

▲生徒たちからの感謝状を受けとり、
又明日から頑張りますと各団体長ら

▲全校生徒でお礼を言い、
それぞれの団体、個人に感謝状を贈った
 
 とある雨の日、雨やどりをしている子供に声をかけた「だいじょうぶ」。声をかけたのは中の町自治会の宮城盛康会長、子供は逃げるように走り去っていった。地域の子供達が大人達の顔を知らないんだ、宮城会長は思った。なんとかしなければ。そんな折り、同地域のボランティアグループ、「上地竹の会」の定期集会で子供達に声をかける運動をしようとの意見が提案された。宮城会長は早速、そのことを中の町老人クラブ、願寿会の仲本朝一会長に相談した。

 「子供達にとってもいいことだ、やるからには徹底的にやろう」仲本会長は二つ返事で引き受けた。

 「学童たちが毎日安全、安心して明るく楽しい学校生活を送れるよう地域の皆さんの笑顔でおはようの挨拶を交わして学童達を励ます、おはよう会を発足させよう」。呼びかけ文を作成、願寿会の了解をとった。四月十七日、こうして「中の町おはよう会」がスタートした。

 子供達が登校する時間帯、願寿会のメンバーが二、三人ずつグループになり、十五カ所のポイントで生徒達に笑顔で声をかける「おはよう、今日も一日元気でね」「まだ、ねむたいの」「がんばってよ」元気な声に子供達も「おはようございます」と応える。「今は、返事も返ってくるんですが、最初の頃はそうでもなかったんですよ」と仲本会長。照れととまどいもあったんだろう、子供達はあいさつになかなか馴染んでくれなかったという。日を重ねるうちにやがて、一人、二人、三人と元気なあいさつが返ってきた。「何事も根気が必要さ、今はみんな笑顔で返事をするよ」と願寿会のみんなが声をそろえて言う。

 願寿会のメンバーは、あいさつ運動の外、不審者から子供達を守ろうと二年前から下校時の安全パトロールも行っている。また、早朝の交通安全指導にも精力的だ。

 そんな、一連の活動に感謝し、五月二十四日、中の町小学校(安里智枝子校長)の児童会から感謝状が贈られた。全校生徒らは「毎日、みんなを守ってくれてありがとう」とお礼を言い、願寿会、上地竹の会、シルバー人材センターのメンバーらにそれぞれ感謝状を贈った。安里校長は「六百二十八人の子供達が安全で楽しく安心して登下校できるように日々、見守って活動している皆さんの行為に感謝します。学校としても保護者や地域の方々と連携を密にして、子供達が伸び伸びと有意義な学校生活が送れるように全職員で頑張ります」とお礼を述べた。

 また、同校でも毎朝、生徒達が校門わきに立ち、オアシス運動を行っている。

 さらに話は続く、願寿会のメンバーらはあいさつ運動の際、「中の町おはようかい」と文字の入った腕章を左腕に巻いている。その腕章は地域で古紙回収やおはよう運動のさきがけ又、横断旗を片手に児童らの誘導もてきぱきとやるボランティア歴二十三年目の「ひげおじさん」こと仲里博市さんからの寄贈である。

 市の消防団長も務める仲里さんは「地域がみんなで児童らの成長を見守っていくのは当然のこと、みんなが喜んでくれることが私にとってもうれしいことです」と笑顔で話した。

 一人一人が、それぞれが地域のことを考え地域のために行動する、そして輪が広がっていく。あたりまえのことではあるけれど、それで地域はつくられていく。中の町自治会にその見本を見たような気がした。

 雨が続く梅雨空の毎日、そんな日も「おはようございます。今日も一日がんばってね」明るい元気な声が中の町小学校区内に響きわたる。
 

▲中の町小学校校庭に全員集合した
願寿会の皆さん。「さわやかな朝をありがとう」
生徒たちの声が聞こえてくる気がします
左:ボランティア歴二十三年の仲里さん
雨の日も風の日も子供たちの安全を守るために頑張ります

▲校区内の15カ所のポイントで、
あいさつ運動を実践する願寿会のメンバー
「おはよう、車に気をつけてね」

▲「おはようございます」校門を入ると上級生の生徒たちが元気よくあいさつをします。
 それに応えて下級生も元気よく
あいさつを交わす。
 今日も元気で楽しい1日を送ろう
▲「願寿会、上地竹の会ともスクラムを組み自治会としても協力したい」と話す宮城盛康自治会長 ▲「子どもたちが伸び伸びと学校生活が送れるよう全職員で取り組みます」安里智枝子校長 ▲「子供たちのためにみんなで頑張ろう」願寿会の仲本朝一会長
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