■広報 おきなわ 9月号 NO.519

 今月の人(303)

あらゆる世代へ自身の知識をわかりやすく伝える

モバイルプリンス

島袋 コウ さん(31)

 スマートフォンの使い方やマナーを教える講座のほか、自身が出演するラジオのモバイル情報番組「スマートフォン王国」を制作。
 スマートフォンアドバイザーとして活躍する『モバイルプリンス』こと島袋コウさんに、これまでの活動や今後の取り組みについて伺った。

 本市で生まれ育った島袋さんは、お笑い芸人を目指し高校在学中に『演芸集団FEC』に入団。県内で4年間活動したあと退団し、上京。携帯電話ショップに7年間勤務する中で、もともと好きだった携帯電話やスマートフォンの知識を深めたという。沖縄へ帰郷した後も携帯電話ショップに勤め、更に専門的な知識に磨きをかけていった島袋さんは、携帯電話やスマートフォンについて周囲に分りやすく伝えていきたいという想いから、お笑い芸人としての経験も活かし、2014年に『モバイルプリンス』として独立した。
 現在は、高齢者に操作方法を教える講座や、インターネット世代である小中学生を対象に身近に起こるネット犯罪などについて講演をしているほか、自身が制作・出演するラジオ番組や新聞などの連載では、スマートフォンの選び方や使い方も解説している。
 スマートフォンアドバイザーとしての活動の中で、島袋さんは「インターネットが発達し、様々な部分で便利になっているが、負の側面もある。自分自身がフェイスブックやラインなどのSNS(会員制交流サイト)を利用する仕事をしているからこそ、その怖さも実感している。信憑性に欠ける情報も数多く発信されている中で、どのようにSNSを利用していけば良いのかを、携帯電話やスマートフォンの使い方と併せて伝えていきたい」と話す。
 ライターや司会としての活動も行っている島袋さんは「住んでいるからこそ発信できる、沖縄市ならではの情報を発信していきたい」との思いも強く、2017沖縄市民平和の日記念行事「折り鶴プロジェクト」にも積極的に参加している。

今月のヒストリート

 「ヒストリートⅡ」では8月から企画展「沖縄市の沖縄戦とコザ孤児院」を開催し、写真やモノ資料、市民の戦争体験などを紹介しています。
 市民が体験した戦争は沖縄の地上戦だけでなく、県外や海外での体験も少なくありません。その中には「学童疎開」もありました。当時の美里・美東・宇久田・越来の4つの国民学校から200名を超える児童が学童疎開に参加していますが、それぞれ「きょうだい同士で面倒を見るため」、「一人でも多く生き残るため」など様々な理由があったようです。
 一方、渡航中に米軍の攻撃に遭う可能性があることや、親元を離れて生活することへの不
安などから参加しなかった児童もいました。この他、学童疎開とは別に本土にいる親族な
どを頼って海を渡った人々もいます。
 ところが、実際の疎開生活では慣れない土地の気候や習慣に加え、家族から離れて暮らす寂しさ、食料不足が児童たちを苦しめました。児童たちは昭和21年の秋になって2年ぶりに沖縄に帰ってきますが、家族が生きているか、再会できるか分からないままでの帰郷だったといいます。
 多くの市民が苦難を経験した戦争でしたが、その体験の内容は実に多岐に渡ります。様々な背景の元、色々な戦争の姿があったことをご覧頂ければと思います。

 
 
 越来国民学校の疎開先となった上岩戸
 (宮崎県高千穂町)
 

 

■ 市史編集担当 
 TEL.098-929-4128
■ ヒストリート、
  ヒストリートⅡ 
 TEL.098-929-2922

古謝自治会
伝統継承を地域住民で行う


  古謝自治会(知念信恒(のぶつね) 会長)の区域内には、沖縄市指定文化財である『古謝のビジュルとアコウの巨樹』をはじめ、21の文化財が大切に保存されている。その文化財を含め「古い集落の形態が残っているところが古謝の魅力」と知念会長は話す。
 自治会が発行し区民に配布しているガイドマップ「古謝の文化財」は、文化財の場所を案内し、更に興味を持ってもらうことを目的としており、毎年美東小学校の3年生が、地域学習の一環として古謝地域を訪れる際にも活用している。
 市外から見学に訪れる人も多いという文化財の保存と継承をしていくために、知念会長は「今後は、消失したイリーヌシーサーを区民と共に復元し、貴重な文化財を育んだ古謝の集落を機会あるごとに紹介したい」と強く願っている。
 
TEL: 098 ー 938 ー 3911

今年7月に復元した龕屋( がん や)
(古謝自治会提供)

中の町自治会
公民館利用で明るい地域づくり


 中の町自治会(伊禮幸子(さちこ)会長)では、サークル活動などで公民館を利用する地域住民が多い。エクササイズやカラオケ、手作りサークルなど中高年で構成されたサークルのほか、乳幼児(0歳~3歳)とその親の「集いの会」もあり、若い子育て世代も公民館に足を運んでいる。
 また、今年で再結成から8年目となる青年会は、年々会員が増えており、エイサー演舞もさることながら、地域行事への参加率は一番を誇り、地域づくりの担い手として重要な役割を果たしているそうだ。
 しかし、長年活動を続けている婦人会や願寿会(がんじゅうかい)(老人会)の高齢化が課題であると伊禮会長は話す。会員約200人の願寿会は地域自慢のひとつだが、婦人会は会員減少の傾向にある。「自治会の中心となる婦人会は、決して途切れさせてはいけない」という想いから、願寿会のメンバーや家族などに「ぜひお嫁さんを婦人会へ」と、参加を呼びかけているそうだ。
 
TEL: 098 ー 933 ー 4259
  

毎年恒例の成年祝いと敬老会
(中の町自治会提供)

KOZA CHOICE!(コザチョイス)vol.39

 今回は具志堅商店の「黒糖アガラサー」をご紹介します。
 登川地区の一角に事務所兼製造所を構える具志堅商店は、県外の百貨店をはじめ、県内大型スーパーで開催される物産展など、イベントを中心に「黒糖アガラサー」等の菓子販売を展開する専門店。これまでに47都道府県すべてを廻り、最近では海外に呼ばれることも多いという人気店です。
 具志堅商店自慢の「黒糖アガラサー」は、黒糖(粉末)を練り込んだ生地に独自開発の粒黒糖を散りばめたオリジナル商品。ふっくらと蒸し上げたアガラサーを頬張ると、やさしい甘味ともっちりした食感、とろけた粒黒糖のコクが楽しめます。
 また、卵や乳製品、白糖を一切使っていないので、乳製品アレルギーの方にも好評。イベント以外でも、製造所で販売しているので、ぜひ全国的にファンの多い「黒糖アガラサー」を食べにお越しください。

 
所在地:沖縄市登川1-2-22
営業時間:午前9時~午後5時
休み:土・日・祝日
 問合せ:098-989-8770
 
 
商品名:黒糖アガラサー
事業所名:具志堅商店
職種:菓子製造・販売
代表者:具志堅学