すてきな仲間達 64

段階を踏んで技術をみがく

・紅型サークル「紅(びん)の会」・

「紅の会」のみなさん
▲紅型サークル「紅の会」のみなさん

 「難しいけど、楽しいですよ」と熱心に作業に没頭しているのは、紅型サークル「紅の会」(宮里ケイ子代表)のみなさん。毎週水曜日の午後二時から、講師である金城宏次先生の工房(宏次染工房)で紅型を染めている。
 サークル名の由来はと聞くと「紅型をこよなく愛するメンバーが揃い紅型の一文字をとって紅の会と名づけました」と話す講師の金城先生。
 同会は、約十年前に沖縄市働く婦人の家で行われた紅型講座を受講した女性八人のメンバーで活動している。
 金城宏次先生は、伝統工芸である琉球紅型を基礎にしつつも「新しい紅型」をテーマに、現代にあった独自のデザインが認められ、数々の賞も受賞している。働く婦人の家講座の時から講師としてメンバーの活動も支え、現在でも婦人の家で講師を務めている。
 「『紅型を染める』と一口に言っても、型に色を付けていくだけではない。このサークルでは、オリジナルデザインのスケッチから始まり、型紙を小刀で突き彫りしその型を使い、糊づけをして乾いた後に、自分で好みの色の顔料をぬっていく、そして最後に水で糊をおとせば作品が出来上がる」と話す金城先生。
 図案を自分で考えて、型を作り基本の色を調合して様々な色を作りだすことからはじめる。最初は見本をみながら、金城先生が一緒に作って見せたり、互いに教えあったりして色を調合する。色を作った後は、出来上がっている型に色をつけていく。最終的に全ての工程をマスターすれば、自分の好みの紅型に染めることも可能になる。
 メンバーは「配色がむずかしいけど、水で糊を洗いおとした時に思いがけない色が出たときはうれしいですね」「自分でデザインをして、帯を締めたいというのが最初のきっかけ現在では、実際に自分で染めた帯を締めています」と話す宮里さん。これまで作った作品には、壁掛けやTシャツ、コースター、エコバッグなど月に一つのペースで作成している。それぞれの段階でそれぞれの作業をこなすメンバーたち。
 今後の活動はと聞くと、八年前に展示会を開催しているので、二回目の展示会を開きたいと抱負を語った。

指導を受ける会員のみなさん
▲講師の金城宏次先生から指導を受ける会員のみなさん

▲トップへ戻る

職人のWAZA Vol.39

知念正常さん
所 属:JAおきなわ美里支店
     果樹生産部会
部会長:知念 正常
マンゴー
賞暦:第32回沖縄市産業まつり
農林水産部門沖縄市議会議長賞受賞

 今回紹介する知念正常さんは、平成七年に当時より盛んであったビワ栽培、平成十年からはマンゴーの栽培を始める。農業に関しては、幼い頃から家業として携わっていた為、この道の経験が豊富な知念さん。いつも心に留めているのは「農業は、ちゃー一年生」だそうだ。人に教わったことだけでは駄目、自身で工夫をしていかなければいけないし、環境が変われば方法も変わる。とくに、現代の農業は、勉強しないと出来るものではないと実感しているという。
 マンゴーは、他の果物と比べ高価だが、それには理由がある。ビニールハウス中の数百個の実に一つ一つ丁寧に袋がけをし、針金で上から吊り下げる作業など、かなりの手間がかかっている。そして、マンゴーが落ちる寸前の色等を見極め、収穫するという。
 収穫したマンゴーは常温で保存し、食べごろを見極める方法としては、表面につやが出てくることや甘い香りが強くなることだそうだ。七月十五日はマンゴーの日。これからマンゴーのおいしい季節が始まる。

▲トップへ戻る