参上、地域活性への助っ人たち

沖縄県の中でも沖縄市が大好き、コザ文化、音楽、こども、芸術、スポーツ、魅力がいっぱいつまっているまち、このまちの時間に居座って、なにかを考えててみたい、そう思ったんです

ガッツポーズで地域おこしへの意欲を示す協力隊の皆さん(右から)広瀬さん、上嶋さん、和田さん、渡辺さん
▲ガッツポーズで地域おこしへの意欲を示す協力隊の皆さん(右から)広瀬さん、上嶋さん、和田さん、渡辺さん

 沖縄市は、戦後、基地の門前町としてアメリカをはじめとした諸外国の影響を強く受け、独自の発展を遂げてきた。しかしながら、近年の商環境の変化や消費者ニーズの多様化により、中心市街地の活性化が課題となっている。そうした状況の中、市では「沖縄中心地市街地活性化基本計画」を策定し、県内では初の内閣総理大臣認定を受け様々な事業に取り組んでいる。その事業のひとつとして、地域おこしに意欲のある「地域おこし協力隊員」を募集した。ここでは、採用された地域おこし協力隊の四人の方を紹介する。

 地域おこし協力隊は都会の人材が地方に住んで地域活動を行う総務省の制度。現在、約七十の自治体が導入している。県内では本市が初めて。

 採用された、地域コーディネーターの広瀬陽さん(香川県宇多津)は自動車販売やホテル営業、ウエディングプランナー、など様々な職種を経験した。現在は、商店街交流広場「コザBOX」の運営、コザ商店街連合会事務局業務、同にぎわい創造事業、コザマップ事業、まちなか各種イベント協力、キジムナーフェスタOFF事業、プロムナードコンサートサポート、中心商店街駐車場利用促進推進委託事業などの業務。

 母親が金武町出身の渡辺奈穂さん(東京都青梅市)は演劇講師で、現在、劇団「大地」に所属また、演劇企画「魚目」の立ち上げにかかわるなど一時沖縄に住んでいた。現在は「コザBOX」運営支援、各イベント司会・企画、地域演劇活動支援、NPOコザまち社中・演劇ワークショップ講師、自主企画イベント、キジムナーフェスタ事務局支援、企画・運営などの業務。

 学生時代に染色勉強をしたと言う上嶋円香さん(兵庫県西宮市)は元青年海外協力隊で平成十九年から二十一年までサモアで布地デザインなどの指導の経験がある。現在は沖縄市ファッションタウン推進協議会の新作オリジナルサマーウェア制作事業、「さりげなくコザすがい」のデザイン作成、各展示発表会、即売会等のポスター、パネル等の作成、銀天街「食とアートと交流の街づくり」事業支援、銀天大学運営サポート、銀天街まつりチラシ等の作成、水道局JICA研修員との交流会&街あるきの企画など。

 広瀬さん、上嶋さん、渡辺さんの三人は、昨年十月一日に採用となった。また、今年の十一月四日付けで、和田瑞希さん(千葉県柏市)が採用された。和田さんはワークショップ等のアパート活動の企画、運営や子どもの遊び場づくり団体「プレイパーク」の広報などボランティア自主活動などを行ってきた。活動に活かせる専門的な技術として、絵本・イラストレーションの制作・雑誌・広告等のデザイン・編集などを上げた。

 同協力隊への動機について、広瀬さんは「沖縄県の中で一番、魅力を感じ、私をワクワクさせてくれたまちが沖縄市です。そんな魅力のあるまちをもっと元気にアピールしたいと思います」と話した。

 渡辺さんは「演劇講師として沖縄市の子どもたちと、さらに深く関わりたいと思いました。また、キジムナーフェスタをさらに充実発展させ、アジアのアビニョンを目指し、より魅力ある演劇祭にしたいと話した、東門市長の言葉に一演劇人として強く感銘しました。人材育成・表現活動・クリエイティブな共同活動の場面で演劇という活動を通して微力ながらも役に立てればと思っています」と話した。

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 上嶋さんは「人が親切で馴染みやすく、暖かい風土や沖縄の雰囲気が大好きです。中でも、沖縄市のコザ文化、音楽、子ども、芸術、スポーツなど地域資源の豊富さを知り私の好きな、こども、芸術、文化、食に関わりながらまちづくり支援に取り組めると考え、今後、自分の興味から就業・起業できる可能性を考え、さらに安住を視野に入れ応募しました」と語った。

 和田さんは「高校生の時に、沖縄の地域力に興味を持ち始め、島おこしを担う人材を育成する学科に入学しました。もっと地域の中に入り関わりたいと思い、日本全国で様々な取り組みをし、まちおこしを実践している土地を巡る旅をしました。自分が絵本作家として、地域おこしを担うためのスキルやノウハウ」を磨きながらまちの再生に携わることのできる仕事をしたいと思い志望しました」と訴えた。

このまちですか、親しみですかね、普段着感覚ですかね、人を受け入れる度量ですかね、安心して暮らせる気がするんです、あらたな発見もありそうだし

活性化に向けた主要事業

基本方針@ コザ文化の継承と発展によるにぎわいづくり
目   標 コザ文化を基軸としたまちなか交流の促進によるにぎわいの創造

主要事業
@胡屋地区リノベーション事業(戦略・民間)
Aプロムナードコンサート事業(戦略・民間)
Bミュージックタウン音市場事業(戦略・民間)
C音楽によるまちづくり事業
D中心市街地情報発信事業(民間等)
E沖縄国際アジア音楽祭(民間)
Fモグコザ準備室(民間)
G沖縄市中心市街地循環コミュニティバス事業(民間)
H音の回廊事業(地域活力基盤創造交付金)
Iコザ運動公園体育施設整備事業
J駐車場誘導システム整備事業

基本方針A 住む人・来街者目線での居心地の良いまちづくり
目   標 中心地街地全体としての付加価値の向上による生活環境の改善

主要事業
@胡屋地区リノベーション事業(戦略・民間)
A山里第一地区再開発事業(認定要件・民間)
Bコリンザ再生事業(暮らし・にぎわい)
C音の回廊事業(地域活力基盤創造交付金)
D安慶田地区土地区画整理事業
E安慶田市営住宅建替事業
F市民会館改修事業
Gこどもの国・都市公園防災事業
Hコザ運動公園体育施設整備事業
I沖縄市中心市街地循環コミュニティバス事業(民間)
J地域おこし協力隊事業
K沖縄市公共交通総合連携計画策定事業
L景観調査業務

〈総事業数 50事業 うち認定事業23事業、民間等事業25事業〉