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侍の牛

 昔、あるところに侍がとても立派な牛を飼っていました。そのことを聞きつけたある牛バクヨー(家畜売買を生業とする者)が、牛を買い求めに侍のところへ行きましたが、なかなかその牛を譲ってはくれませんでした。

 それで、牛バクヨーどうしが集り、「あの侍は私が何度足を運んでも牛を譲ってくれないので、今度はおまえが行って牛の口を開けて・・・それで・・・牛を買ってこい」と相談をして行かせました。
言われた牛バクヨーは侍の家に着くと、皆と打ち合わせたとおりに牛小屋から牛を出して口を開けて見ました。そして、「トートートー、こんな牛を買うわけにはいかないので牛小屋にかえしておきましょう」と言うと、侍は、「ヌーガ、ヌーヤガ(何!どうしたのかね)」と聞くので、「あなたの牛はカタヒチムン(かたわ)なので、買うわけにはいきません」「ヌーガ、チャングトゥーソーガ(なにがどうなっているのかね)」と言われて、牛バクヨーは待ってましたとばかりに、「この牛には上の歯がありません。もし、この牛を欲しいという人がいれば早く売ってしまったほうがいいですよ」と言って、帰りました。

 そうして、すぐにもう一人の牛バクヨーを侍のもとに行かせ、半分の値段で牛を買ってきたということです。 牛はもともと上の歯はないが、侍は牛を飼った経験もなく、ましてや牛の口など開けてみたことがなかったので、牛バクヨーにジンブンスーブ(知恵くらべ)で負けたということです。

 ところでみなさんは、牛には上の歯がないということを知っていましたかな・・・。

沖縄市文化財調査報告書第26集『むかしばなしⅠ』
2002年沖縄市教育委員会

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