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三人の力持ち

 昔、池原にウーヌナーカウスメー、カーローベンサー、メーローウスメーという三人の力持ちがいたそうです。三人はいつもスクブ御嶽(うたき)に手を合わせて「催眠術を教えて下さい」とお祈りしてから、武術のけいこをしていたので、たいそうな力持ちになり、三人に勝つ者は誰もいなかったそうです。 スクブ御嶽のスクブとはもみ殻のことで、三人は稲を刈ってきたら、それをお椀に入れてつつき、食べたあとのもみ殻が山のように積まれたことからスクブ御嶽という名前が付いたそうです。

 ある時、三人は読谷の座喜味(ざきみ)集落で村芝居があるというので出かけて行きました。そこに来ていた霊感の強い楚辺(そべ)集落のおじいさんが三人を見て、「こいつらはただものではない」と思って、「お前たちの心臓をさわらせてくれ」と、三人の胸に手をあて、「これは普通の人ではない。私たちの楚辺集落みんなでかかっても勝てる相手ではない」と言ったそうだ。
 村芝居の中ごろになると、「あなたがたも舞台にでてもらえませんか?」と言うので、始めにカーローベンサーが出た。

 彼は隼(はやぶさ)のようにすばしっこい早技をするのでその名が付いているが、カーローベンサーは技を使って、「エイッ」と飛び上がったかと思うと姿が見えなくなったそうです。そして天井から降りてきて、「私の手並みはもっとありますが、次の兄にゆずります」といって座った。

 次にウーヌナーカウスメーが出ると、青年頭に芭蕉を根っこから掘り起こして持ってこさせ、倒れないように立たせた。「それでは私が棒を使ってみせよう」と「ハイッ、ニーセー」とかけ声もろとも芭蕉を切ったそうです。が、芭蕉は倒れないでそのまま立っていたので、ウスメーが、「これは、切れているか、切れてないか」と聞くと、見ている人は、「切れていません」と答えた。「では芭蕉を持ち上げてごらん」と言うので二人の青年が持ち上げてみると、切り口もあざやかにまっぷたつに切れていた。みんな「これは珍しいことだ」といってびっくりしていたそうです。

 最後にメーローウスメーが出てきて、マータク(竹)を持ってこさせ、親指と人差し指でカミソリのように竹をパチパチしごいて葉を落としていったそうです。(この手は鎌よりも強かったそうだ)

 三人の技が終わるとおじいさんは、三人の前に正座して、「あなた方の立派な技をおがませてくれてありがとう」とお礼をのべて、青年たちに池原村まで送らせたそうです。

沖縄市文化財調査報告書第26集『むかしばなしⅠ』
2002年沖縄市教育委員会

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