すてきな仲間達 75

古典音楽と伝統文化を継承しよう

・三線サークル「ビジュル会」・

▲「毎週日曜日、泡瀬公民館で活動する三線サークル「ビジュル会」のみなさん

 沖縄の青い空、透きとおる青い海、赤瓦やシーサー、三線の音色を聞いていると、そんな沖縄の景色が目の前に広がってきませんか?初めて三線の音色を耳にする人も、どこか懐かしい感じがしませんか?そんな沖縄の芸能楽器といえば「三線」。今回紹介するサークルは、三線の虜になった仲間が集まる三線サークル「ビジュル会」(宮里政栄代表)のメンバーたち。平成二十年に泡瀬公民館で行われた公民館講座を受講した修了生で結成し、現在、男性五人、女性五人の計十人のメンバーで三線の腕に磨きをかけている。
 同サークルは、毎週日曜日の午後七時から九時までの間、泡瀬公民館に集まり、講師で琉球古典音楽安冨祖流絃聲会の師範でもある宮里代表から歌や三線の稽古に身を入れている。宮里代表の指導の下、チンダミ(調弦)から発声まで三線の弾き方を基本からみっちり学んでいる。「基本に沿って正確に弾くことが大切。古典音楽の伝統を継承してほしい」と話す宮里代表。メンバーたちは「先生から『工工四(楽譜)を見ないで視線はまっすぐ、姿勢を正して弾きなさい』と指導するが、これが難しいんですよ」と苦笑いを見せる。「安冨祖流絃聲会は「工工四」に頼らず「面受口伝」(向かい合わせに座り先生の三線を弾く手や発声を自分で習得していく)による指導を行っている」と話す宮里代表。メンバーの一人は「介護の仕事をやっている休憩の時間に三線を弾いてお年寄りたちと一緒に歌っています」と笑顔で話す。
 メンバーたちは何かと忙しい日常生活で、ゆったりと自分の趣味に費やせるサークルの時間を大切にし、仲間たちとの交流と民謡や古典音楽を通して、三線の楽しさを若者たちにも伝えていきたいと話す。今後の目標はと聞くと「琉球新報社主催の琉球古典芸能コンクールに二人が新人賞を獲得した。今後はメンバー全員の合格を目標に稽古に励んでいます」と話す宮里代表。
 講座をきっかけに始めた三線が生活に活力を与えている。何事にも継続が大切。「みなさんも三線を床の間に飾るだけじゃなく手にとり、いっしょに沖縄の伝統芸能、文化を継承しましょう」とサークルの参加を呼び掛けた。

▲琉球古典音楽(安冨祖流)の歌三線を稽古するメンバーたち

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職人のWAZA Vol.50

事業所名:(有)ハマショク
職種:海産物製造
代表者:高津原 忠

住所:沖縄市字古謝294‐1
電話:098‐934‐1458

【モズクに秘められた可能性!】
 今回ご紹介する方は、沖縄市古謝で沖縄産モズクの乾燥・製造を営む有限会社ハマショクの代表取締役高津原忠さんです。高津原さんは、平成七年からモズクの乾燥技術等の研究を重ね、独自に開発した冷風乾燥技術は特許を取得し、平成十六年に文部科学大臣賞を受賞しております。「乾燥モズク」は、ミネラルを多く含んだ黒潮のたどりつく沖縄本島東海岸で育った良質なモズクを使用し、水で戻すとしゃきしゃきした食感とモズク本来の美味しさがあり、長期間保存ができる食材です。モズクに秘められた可能性を探究し続け「乾燥モズク」のほか「モズクのエキス」「モズクのフコイダン」等の商品を開発し、お土産品店やネットを中心に流通に乗せ、台湾へも出荷しております。「夢は自分の足元にある。初めに自分がやることが大事。二番煎じはだめです」と研究意欲あふれる高津原さんの目標は、モズクパワーでもっとまちを元気にするため、工場を増やし、生産基盤を強化していくことだそうです。

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