更新日:2026年3月19日
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令和6年5月、父母が離婚後もこどもの利益を確保することを目的として民法等の一部を改正する法律が成立しました。この法律はこどもを養育する親の責務を明確化するとともに、親権、養育費、親子交流などに関するルールについて見直しがなされ、令和8年4月1日より施行します。主な改正点は以下の通りです。
※「ひとり親家庭のためのみらい応援ガイド(こども家庭庁)」から引用
≪こどもの未来を担う親としての責任≫
●こどもの人格の尊重
父母は親権や婚姻関係の有無に関わらず、こどもが心も体も元気でいられるように育てる責任がありま
す。こどもの利益のため、意見をよく聞き、人格を尊重しなければなりません。
●こどもの扶養
父母は親権や婚姻関係の有無に関わらず、こどもを「養う」責任があります。養う度合いは、こどもが親
と同じくらいの生活を送れる水準でなければなりません。
●父母間の人格尊重・協力義務
父母は親権や婚姻関係の有無に関わらず、こどものためにお互いを尊重して協力し合うことが大切です。
下記のようなことは、このルールに違反する場合があります。
□ 暴力や相手を嫌がらせるような言動、濫訴(むやみに訴えること)
□ 他方の親によるこどもの世話を不当に邪魔すること
□ 特段の理由なく他方に無断でこどもの住む場所を変えること
□ 特段の理由なく約束した親子の交流を実施を拒むこと
※暴力や虐待から逃れることはルール違反になりません。
●すべてはこどもの利益のために
親権者はこどもの世話やお金や物の管理などについて、こどもの利益のために責任を果たさなければなり
ません。
≪新たな選択肢が広がります≫
1人だけが親権を持つ【単独親権】のほかに、離婚後に父母2人ともが親権を持つ【共同親権】の選択が
できるようになります。
●日常のことは一方の親で決められる
食事や着る服を決めること、短い旅行、予防接種や習い事などは、父母のどちらかで決めることができます。
●大切なことは両親2人で話し合う
こどもの住む場所を変えることや将来の進学先を決めること、心と体の健康に大きな影響を与える治療やこ
どものお金の管理などについては父母が話し合って決められます。なお、父母の意見が対立するときには、家
庭裁判所で、父母のどちらかが1人でその事項を決められるようにする裁判を受けることもできます。
●暴力等や虐待から逃れるために引っ越すこと、病気やけがで緊急の治療が必要な場合などは、父母のどち
らも1人で決めることができます。
≪こどもの生活を守るために!!≫
養育費を確実に、しっかりと受け取れるようにように新たなルールの創設やルールの見直しが行われました。
●文書で養育費の取り決めをしていれば、支払いが滞った場合にその文書をもって一方の親の財産を差し押
さえるための申立てができるようになります。※ 施行後に発生するものが対象です。
●離婚時に養育費の取り決めがなくても、取り決めるまでの間、こどもと暮らす親が他方の親へ、こども一
人あたり月額2万円の養育費を請求できる制度です。離婚後もこどもの生活が守られるよう設けられまし
た。養育費が決まるまでの暫定的、補充的なものです。法定養育費は父母間で取り決めるべき養育費の標
準額や下限額を定める趣旨のものではありません。 ※施行後に離婚した場合が対象です。
●家庭裁判所は養育費に関する裁判の手続きをスムーズに進めるために収入情報の開示を命じることができ
ることとしています。また、養育費を請求する民事執行の手続きでは、地方裁判所に対する1回の申立て
で財産の開示、給与情報の提供、判明した給与の差し押さえに関する手続きを行うことができるようにな
ります。
≪こどものことを最優先に行われます≫
親子交流や父母以外の親族との交流に関するルールが見直されました。
●家庭裁判所の手続き中に親子交流を試行的に行うことができます。家庭裁判所はこどものためを最優先に
考え、実施が適切かどうかや調査が必要かなどを検討し実施をうながします。
●父母が婚姻中にこどもと別居している場合の親子交流は、こどものことを最優先に考え、父母の協議で決
め、決まらない時は家庭裁判所の審判等で決めることが明確にされました。
●こどもと祖父母などとの間に親子のような親しい関係があり、こどものために特に必要があるといった場
合は、家庭裁判所はこどもと父母以外の親族との交流を定められるようになります。
〇リーフレット「こどもの未来のための新しいルール(こども家庭庁)」((PDF:2,468KB)
〇パンフレット「ひとり親家庭のためのみらい応援ガイド(こども家庭庁)」(PDF:6,073KB)
〇こどもの健やかな成長のために~離婚後の「養育費支払」と「親子交流」の実現に向けて~(法務省)(PDF:3,065KB)