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◆ 広報おきなわ(No356) 2月号

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第26回沖縄市文化祭
表  紙
子どもたちが安心できる空間を求め地域が一丸となって頑張っています

・青少年健全育成会胡屋支部・

新一年生を励ます会で紙芝居上映
「地域の中で、子ども達が心身をリラックスしてのびのびと遊べる空間が少なく、また、小さい路地にいたるまで路上駐車がある。子ども達を健全に育てる目的を実施するには、自然がいっぱいの地域外を利用し、自然とのふれあいや海・山・川・土と関われるように年々の計画を立てて、体験学習へ結びつけている」(市青少年育成市民会議設立5周年記念誌より)。そんな地理的不利を退けようと地域住民の積極的な協力のもと、健全育成活動に懸命に取り組んでいるのが、今回紹介する青少年健全育成会胡屋支部(並里輝枝支部長)である。

胡屋地域は戦後最も栄えた地域の一つである。人口は増加し、住宅もどんどん増えた。また、一丁目から七丁目まである同地域の面積は市内でも有数の広範囲地域である。現在、子供たちの主な遊び場となるのは市立諸見小学校内や胡屋一丁目の胡屋第二児童公園、胡屋三丁目の胡屋児童公園、公民館、そして路上である。以前は、市と北中城村にまたがる市内でも屈指の大きさを誇る中央公園が子供たちに最も好かれた遊び場であったが、木々が生い繁っていることで公園内部が見えにくくなり、今ではビールの空き缶などが散乱するといった危険箇所に変貌。地域住民がこれまで清掃活動などを行ってきたが、追いつかないのが現状である。「(中央公園は)大人でも一人で入るには危険。子供たちのためにも、公園整備と新たな遊び場の設置が急務です」と話すのは地域住民の大城信雄さん。現在、課題克服に力を注いでいる。
重そうな“きね”、うまく餅をつけただろうか


そんな中、同支部は子供たちに良い環境をつくろうと、自治会や婦人会、青年会、学校などとの連携を強固にしている。行事の中心となっている社会見学の父母への連絡は学校を通じて行われ、また恒例行事の新年もちつき大会には婦人会や青年会、老人会が協力するなど、子供たちの健全育成にとって理想的な形がとられている。並里支部長は「胡屋の自慢は、地域全体に一体感があることです」と誇らしげに語った。
「ジュリ墓」での肝試し
嘉陽宗利(大正十一年二月十日生)美里
美里から仲原へ向かう途中の小高い山に、ジュリ墓と呼ばれている墓があったそうだ。

いつの頃からか知らないが、そのあたりに幽霊が立つというウワサが広がりました。

そのウワサを耳にした仲原に住む一人の男が、〈ウワサは本当だろうか〉と思い、確かめに行くことにしました。

ある日の晩のこと、男は酒を一杯ひっかけると〈さあ、肝試しに行ってみるか〉と、夕闇迫る頃、山へ向かいました。ジュリ墓あたりに近づくと、ウワサ通り暗闇に青白い顔の女の幽霊が立っていました。ウワサを信じなかった男も幽霊が現れたことに腰を抜かすほど驚きました。それでも男は、『フンドシでマジムンを避けることができる』という言い伝えを思い出し、自分のフンドシをはずし、棒に結び、めくらめっぽうに振り回しました。すると、なにものかにフンドシがつかまれてしまいました。怖くなった男は無我夢中で逃げ帰り、家族の者に、「マジムンと戦い負けてしまった」と話しました。

翌日、その場所に行ってみると、幽霊に捕まえられたと思っていたフンドシは、なんと、松の枝に引っ掛かっているのだった。マブヤーマブヤー。

注1 ジュリ墓 ・・・ ジュリとは遊女のこと。その遊女が葬られている墓のことをいう。
注2 美 里 ・・・ 沖縄市美里。沖縄市の中央にある字。
注3 仲 原 ・・・ 沖縄市美里にある俗称ナカバルのことで屋取。行政区では美里五班。宮里中学校北から東側一帯で。具志川市字江洲との境界に位置する。
注3 マブヤーマブヤー ・・・ マブイとは魂、人体に宿る霊魂のこと。ここでは、魂を落とすほどびっくりしたが、魂を落とさずにすんだことへの安堵感「ああ、よかった」という気持ちが込められている。
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