今月の人

沖縄市民として地域を愛し、誇りを持ち続けていくために

279/花城 貞光(はなしろ さだみつ)さん(66)

 沖縄市民憲章推進協議会は5つの憲章のもと、様々な活動に取り組んでいる。
 今回は5月に、沖縄市民憲章推進協議会の第7代会長に就任した花城貞光さんに市民憲章の推進と実践について聞いてみた。

花城 貞光さん

 花城さんは、建設関係の仕事に30年余り従事し、以前から沖縄市のまちづくりや市民の安心・安全な地域づくりに携わってきた。平成10年から平成26年までは沖縄市議会議員を4期16年務めた。議員就任中は、建設委員長や市民経済委員長などを歴任し、市議として様々な分野の施策に関わり、平成26年に市議を勇退。今年5月に行われた市民憲章推進協議会の総会で第7代会長に就任した。
 花城さんが会長を務める沖縄市民憲章推進協議会は、清掃活動や作文コンクール、実践者表彰などを行い、市民憲章の啓発活動を行っている。市民憲章とは、市民が誇りを持ち、互いにつながり合い、より良い社会を築こうという考えを表したもので、花城さんは「沖縄市には5つの憲章があり、最初に子どもに関することが明記されている。沖縄市民憲章は40年前の市制施行と併せて制定されたが、その考えは平成20年に制定された『こどものまち宣言』につながっており、とても素晴らしい宣言だ。その他の4つの憲章も道徳的な意味合いや、文化、礼儀、平和などについて幅広く示されている」と話す。
 沖縄市民憲章協議会の取り組みの中でも毎年6月に行われる比謝川上流清掃は、個人や企業など1,000人を超える市民が清掃作業を行う一大イベントとなっている。花城さんは「休日の朝早くから大勢のボランティアの方々が、汗をかきながら目を輝かせ、地域のために美化活動を行っている姿は、とても立派で、感謝の心でいっぱいになる。みんなで一緒に、協力しながら沖縄市をきれいにする行動は、人と人のつながりが薄れている現代社会にとって、とても貴重な活動だ」と話す。
 今後の取り組みとして花城さんは「市民が沖縄市民としての誇りと将来への目標を持ち続けるように『市民憲章』を意識し、実践していけるようにしたい。これからも市民憲章推進協議会の活動を続けていき、発展させていきたい」と思いを語った。
 花城さんの趣味は、読書とガーデニング。毎年チューリップを土づくりから行い、球根を植え、花を咲かせている。穏やかで優しいまなざしの花城会長は、沖縄市民憲章の真髄を、市民へ育み養い続けていく。

沖縄市民憲章

  • 1 わたしたちは、子どもを愛し、伸びゆくまちをつくりましょう。
  • 1 わたしたちは、だれにも親切にし、礼儀正しいまちをつくりましょう。
  • 1 わたしたちは、だれにも親切にし、礼儀正しいまちをつくりましょう。
  • 1 わたしたちは、だれにも親切にし、礼儀正しいまちをつくりましょう。
  • 1 わたしたちは、文化を高め、平和なまちをつくりましょう。

戦後文化シアター 今月のヒストリート

 今年で第二次世界大戦の終結から70年を迎えます。この戦争で5,400名余りの沖縄市民が犠牲となっていますが、この数字を詳しく見ていくと、当時の人々のたどった戦争が一様でないことが分かります。
 全ての戦没者のうち、県内で亡くなった方は約6割の3,192名、そのうち激しい戦闘のあった中南部では2,363名が亡くなっています。北部でも590名が亡くなっていますが、その多くは避難先や収容所でのマラリアや栄養失調によるものでした。また、米軍上陸後も市内に留まり、犠牲となった方は一週間で386名に上ります。県外では307名が亡くなっていますが、この中には学童疎開船「対馬丸」の撃沈によって犠牲となった美東国民学校の児童54名や、本土での空襲や原爆投下による戦没者も含まれています。
 また、海外での戦没者が全戦没者の3割、1,760名に達しているのも本市の戦没状況の特徴の一つといえます。生活の糧を求めて「移民」として南洋の島々などへ渡った人々もまた、それぞれの地で戦争に巻き込まれたのです。
 ヒストリートⅡでは沖縄戦終結の瞬間「降伏調印」をはじめ、さまざまな記録や資料を紹介する企画展を8月8日(土)より開催します。展示を通して私たち沖縄市民にとって「『戦争』とは何なのか」を、この機会に考えてみませんか。

戦没者の名前をたどる遺族の方々(中央公園内「慰霊之塔」、2013年10月)
戦没者の名前をたどる遺族の方々(中央公園内「慰霊之塔」、2013年10月)
  • ■市史編集担当/TEL:929-4128(直通)
  • ■ヒストリート、ヒストリートⅡ/TEL:929-2922

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