平成19年度 第2回 泡瀬地区環境利用学習推進連絡会
平成19年度 第2回 泡瀬地区環境利用学習連絡会を平成20年2月29日(金曜日)に行ないました。
前回の議論の中で話があった、地元の人が取り組んでいるビオトープを見学し、泡瀬地区を活用した環境学習の普及をテーマに議論していただきました。
当日の様子

泡瀬にあるカーヌ毛(共同井戸)の敷地内にあるビオトープを前に、復興期成会の当真さんから説明を受けました。

泡瀬通信施設の近くにある昔の湿地の名残。ここから泥を採取して、ビオトープに使ったそうです。

泡瀬復興期成会事務所の会議室に移って、活発な意見だしを行ないました。
概要
カーヌ毛について
- カーヌ毛とは共同井戸のこと。漢字で書くと川の原(カワノハラ→カーヌモウ)。☆
井戸を使っていた頃は、集落はカーヌ毛から200~300m離れていた。800坪~1000坪の敷地の真中に井戸を掘った。
- 周りで用を足すと衛生上のことから、小さな子でもきつく叱られた。
ビオトープについて
- 昔沖縄にあった水辺を再現したい。地域のこどもたちへの学習の場に使いたいと思って取り組んでいる。
- 水深は約30cm。1m10cmぐらい掘って、赤土、砂を引いて防水シートをひいた。
- 3日に一度ぐらい、カーヌ毛の水をポンプで上げて足している。
- 囲いをしてあるのは転落防止のため。近所からの苦情があった。
環境を意識するには
- 人が毎日行なっている「物を買う」ということが泡瀬の環境を考えることにつながる仕組みを考えたらどうか。
- 環境を考える際には文化と結びつけることが大事。
- こども向けの環境を考えるための資料が少ないので、泡瀬を題材にした絵本づくりコンテストをやってみてはどうか。
- 絵本は劇やミュージカルになったり、読み聞かせで使ったりと活用範囲が広い。
- 自然を題材にした劇など、こども達がこども達に対しての問いかけは自然の大切さがうまく伝わる。
- 環境学習をすることは自分にできることを自分で考えて、将来選択できる人間になること。
地元として考えること
- 年々海が汚れていく、生き物が少なくなっているという悩みがある。また、先人の海に対する知恵を忘れている。
- 自然・社会を含めた昔の泡瀬を伝えるために、こども達にどうアピールするかが課題。
- まち歩きをしていると、ゴミが目立つ。市民の意識を変える仕掛けはできないか。
学校での取り組みについて
- 総合的学習の時間で地元の講話があるが、地元のことを掘り下げるだけの時間と指導者が学校の中にいない。
- 先生達は地元の人(OB)を活用して欲しい。地元としては、協力したいが、アプローチの仕方がわからない。
- 学校という場は、ある程度の強制力を持っているので、興味の無い人を引き込むには都合がよい。
- 環境学習を普及するには、1.成果が見えにくい、2.先生に余裕が無い、3.スタッフ不足、4.予算などのハードルがある。
- こども達の意識を変えるには、エコクラブを地元の人のバックアップによって立ち上げる方法もある。
- こどもを中心に現在のマップを作り、保護者を巻き込んで昔のマップ作りいうのはどうか。
- 本物を見るということはこども達の感度を高める。海の近くの学校なら、生き物を飼ってみてはどうか。
本連絡会について
- 議論するにあたって、前提条件を提示して欲しい。
- アイディアを膨らませる時期と収束させる時期とがあるはず。変更があってもかまわないが、目安が欲しい。
- 環境学習を普及させる場として、学校だけでなく児童館も世代間のつながりがあってよい。
- 成功体験ばかりじゃなく、失敗したことも出し合って、なぜ失敗したかを共有したい。