すてきな仲間達 54

心に残る童謡・唱歌を歌い残そう

・沖縄県童謡・唱歌を歌う会「しゃぼん玉」・


▲毎月第1、第3金曜日に諸見里にある「プロジェクトZenko」で童謡を楽しんでいる「しゃぼん玉」のみなさん
 「懐かしいなぁ…」。取材時に聞いた童謡を思わず口ずさんだ。純粋な気持ちになって童心に返ることができる童謡をもう一度歌ってみようかな―。
みんなで楽しく歌うことをモットーに活動している沖縄県童謡・唱歌を歌う会「しゃぼん玉」では、メンバー約三十人が毎月第一、第三金曜日に集まり、子どもの頃に慣れ親しんだ童謡・唱歌を歌い楽しんでいる。代表の伊良皆善子さんは「歌好き、童謡好きが集まった仲間たちで、さながら『歌声喫茶』のような感じ」とサークルを紹介した。
同会の結成は一昨年の十二月。きっかけは良皆さんが通っていた音楽教室で童謡を歌っている時に、穏やかでやさしい気持ちになっていく自分の心の変化に気づき感動を覚え、次第にのめり込んでいったことにはじまる。その後、全国の童謡作家たちの故郷を訪ね歩いていくうちに、素朴でわかりやすい童謡の詩の中に隠れている親子の絆や生きとし生けるものへの深い愛、といった多くのメッセージを感じ「童謡を歌い・残していきたい」とサークルを立ち上げた。伊良皆さんは「童謡を歌うと童心に返ることができすごく純粋になれる。日ごろ仕事などで忙しく、焦りや苛立ちを感じてしまいますが、ここ(サークル)にきて童謡を歌うと心が洗われホッとします」と、童謡が心のよりどころになっていると話す。

▲気持ちよく童謡を歌うメンバーたち
 当初、童謡を歌うにあたりカラオケを用いる予定であったが、メンバーの島袋予師子さんと高江洲一栄さんが元音楽の教師であったこともあり、二人が講師を引き受け指導している。練習は午後七時から始まるが、少し早めに来て発声練習をするメンバーもいるなど、好きこそ物の上手なれと、めきめきと腕を上げている。その練習の成果として今年の三月には沖縄こどもの国で催された「全国童謡まつり」にも参加し心に残る童謡を披露し好評を博した。
 「今後は福祉施設への慰問活動などいろいろな場所で歌って仲間を増やし、童謡のすばらしさを伝えていきたい」と話す伊良皆さん。子どもの頃に誰もが口ずさんでいた童謡、大人に成長するとともに卒業してしまった童謡をもう一度思い出して歌ってほしいと。


沖縄市の手しごと  Vol.27

工房名:刺しゅうの店 クレージーストア
職 種:刺しゅう
代表者:古賀 なな子

住 所:沖縄市中央4−1−2
電 話:937−6916
 [この仕事に携わって何年目になりますか?]
  三十五年
 [どのような製品を作っているのか?売れ筋は?]
  ワッペン、オリジナル刺しゅうなど。
 [どこで販売しているのか?]
  本店(中央パークアベニュー)
 [一番大変な作業は?苦労している点は?]
  ・型制作(デザイン)。とくに写真や現物どおりに制作すること。
 [原材料はどこから?また、どのような原材料を使っているか?]
  県内の糸店で仕入れ。原材料は刺しゅう糸。
 [現在、困っていることは?]
  後継ぎがいないこと。興味のある人が訪ねてくることもあるが、後継者に至るまでは続かない。
 [これからどのような活動をしたいか?]
  横ぶりの刺しゅうミシンの技術を若い人に広めたい。
 [モノづくりとしての「夢」は?]
  現在は、仕事(注文されたもの)で手いっぱいだが、一度は個展を開いてみたい。