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◆ 広報おきなわ7月号(No.409)

小・中学校の保護者の学校生活・家庭生活に関する調査(市立小四年・六年・中二の保護者)
 小4年、六年、中二年の保護者、千九百四十九人を対象にアンケートを実施、千六百三十三人の保護者から回答を得た。回収率は八三・八%。



1{考察}
「よく知っている」「わりと知っている」を合わせると小四年、六年はいずれも前回と同じ九五%となっている。中二年も前回と同じ八六%を示しており、親は子どものお金の使い道については良く知っている。少々気になることは、中二年の保護者になると「あまり知らない」「まったく知らない」と前回同様に十四%の親が答えている。 中学生にもなると親の方が遠慮しているのか、あるいは自主性を重んじているのだろうか。その他、小四、六年の児童に対して「小遣いを与えていない」「必要に応じて与えている」という保護者の書き添えも意外と多かった。

2{考察}
年々どの学年も微増であるが、高くなっており良い傾向である。同じ質問を児童生徒にも行ったが、小六年と中二年は児童生徒が五ポイント低く、小四年は親より児童が六ポイント高い。中二年は五八%と低いが部活動が原因していると考えられる。 いずれにせよ三分の二の子どもが手伝いをしていることは良しとすべきと考える。手伝いは家族の一員として必要なコミュニケーションであり、存在感と自覚を持たせるためにも親として積極的に手伝いをさせることを薦めたい。

3{考察}
ボランティア活動は浸透していないようだ。どの学年も「よくしている」「わりとしている」を合わせても一六%前後である。「あまりしていない」「まったくしていない」を合わせると平均して八三%にもなる。五人に一人も活動していないということになり、やはりボランティア精神の高揚を子ども達のためにも親が率先してやってほしいものである。

4{考察}
同じ質問を児童生徒にもしているが、比べてみると興味深い。保護者の方があいさつをしているとの結果が出た。中二年では二七ポイントの差である。親は家族全体にあいさつをしているが、子どもは高学年になるにつれ、親に対して積極的ではないということが考えられる。


5{考察}
前回同様「よく知っている」「わりと知っている」を合わせると小四、小六年で九〇%を超えている。中二年でも八六%で高い数値であり、親は子どもの友達を把握していることがよく分かる。 しかし、中二年においては「あまり知らない」「まったく知らない」を合わせると、十四%の親があまり知らないと答えている。中学生にもなると、親子の会話が少なくなってくるのかと気になるところである。親子間の対話に努め、子どもの目線を大事に、常に子どもの友達の話に参加することも必要なことだと思う。

6{考察}
「子どもが他人に迷惑をかけるようなことをしても注意しない」を前回と比較してみると小四年で四%、小六年で五%、中二年で六%と学年ごとに一%ずつ増えている。前々回、前回、そして今回もベスト3は同じである。 トップは全体平均で七五%の「子どもが他人に迷惑をかけるようなことをしても注意しない」、二番目が全体平均で七一%の「子どものいいなりに何でも与えたり、させたりする」、三番目は六六%の「子どもの考えを無視したり、親の考えを押しつけたりする」と続いている。それは、放任的であり、過保護であり、過干渉である。新たに設けた質問が「親が食事の世話をしない」である。食育が叫ばれている今日、どの学年の親も、二人に一人が関心を示しており、以外に多いので驚いた。 「親子の話し合いや家族だんらんの時間が少ない」が六〇%を超えている。親の忙しさや、共稼ぎなどで親子が一緒に過ごす時間が少ないということだろう。その外に「友達や兄弟姉妹と比較する」は、子どものやる気を失うことにもなりかねない。「友達や先生、学校の悪口を言ったりする」は、集団生活の中で人間不信に陥り、学習意欲も低下させる原因にもなる」。
{おわりに}
今、家庭や地域、学校では「子どもの居場所づくり」が求められている。「勉強ばかりで今の子は家事、手伝いをしなくなった」「料理が出来ない親」「子育てが分からない」など、マスコミ等でよく耳にするが調査では初めて「食に関すること」などを採り入れた。調査結果で見る限り前記のようなことはなく、良い傾向にあると思われる。
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