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◆ 広報おきなわ3月号(No.393)

今月の人
運動の大切さなどを訴え、
健康講座で東奔西走
<179>玉城 幸輝さん(55)
 「住吉や室川、安慶田、城前公民館などで定期的に健康講座を行っている薬剤師さんがいる。熱心で、とても良心的なので取材をしてほしい。」との依頼が入ったので早速、会うことに。玉城さんがその人で、現在、ひかり薬局コザ店の管理薬剤師として勤務している。又、ひかり薬局グループの取締役でもある。

 薬剤師の外、鍼灸師の資格なども取得しているが、専門は漢方薬で三十三年の経験を積んでいる。


 玉城さんは、昭和五十年に昭和薬科大学を卒業後、東洋鍼灸専門学校を経て、現在の職に就いた。「病院勤めが長かったのですが、ひかり薬局グループの小嶺社長の誘いもあり、今の会社に入社したんです。業務は処方箋通りに調整し、それを患者さんに投薬するという作業ですが、いろいろな方と接し情報を提供し合える喜び又、患者さんから病気が良くなっていると聞かされたりすると、生きがいを感じますね」と話す。

 仕事のかたわら、各公民館をまわって、お年よりの方々と健康について話し合うという玉城さん。「かつて沖縄は長寿県一位だったのですが、現在はどんどん転落しています。女性はかろうじて一位を保っていますが内容的には重い病気や寝たきりの人が多い県ともいえるんです。一つに運動の低下ですね」と資料を手に、よく歩く東京都が健康長寿県一位にランクされていると示す。玉城さんは公民館で沖縄の薬草の良さや漢方薬、健康体操などの実践を紹介しながら、健康についてのアドバイスを行うなど地域の健康管理のサポーター役を務めてる。

 食はもちろん、運動など日常の過ごし方が健康には一番大切。玉城さんの日常についてたずねてみた「性格は楽天的ですね。面白いのは潔癖な面とずぼらな面が同居していることでしょうか。男気があるかと思えば女性的なところもある」と笑う。趣味はCDを聞いたりDVDの観賞。「ヨーロッパやアメリカンポップスが好きです」と休日はリラックスすることを心掛ける。

 漢方薬については「漢方薬は、患者さんの病気を治すための手段であり、必ずしも漢方薬が万能とは思っていません。しかし、原因のわからない疾病に劇的に効くことがあったりするのも事実です」と話し、薬草に関しては「薬草茶など体に良いからといっても万人にあう薬草茶なんてありません。専門家の意見を聞くことが大切ですね」と続ける。「沖縄は薬草の宝庫なんです、これも大切な財産として子孫に残していく、そんな活動をさらに続けていきたい」と意欲的だ。

 長野県を例に挙げ「健康長寿県づくりは行政と民間が連携をとることが最も肝要。沖縄市を長寿県の発信地にしてほしいとの思いがある。これからも微力だが僕なりに協力していきたい」と一貫した持論を話した。
戦後文化シアター
今月のヒストリート
照屋のAサインバーにて 1970年
 ヒストリートの左奥の部屋にはジュークボックスが展示されています。ジュークボックスとは数百枚のレコードが内蔵され、硬貨を投入し選んだ曲を楽しむもので、一九二○年代の米国で開発され、沖縄には昭和三○年代に入ってきました。当初は基地内のクラブなどで利用されていましたが、軍の払下品がAサインバーに流れるようになり、六一年頃には米国から二○○台が輸入されコザなどのAサイン業者に貸与されるようになりました。

 写真は照屋のAサインバーで、ジュークボックスから流れる曲にのって、陽気に踊る黒人たちの様子。照屋黒人街ではAサインバーだけでなく、洋裁店にもジュークボックスが置かれ、黒人たちは洋服を注文するかたわら、ジュークボックスの前で輪になり、曲に合わせて踊っていたそうです。

ジュークボックスはカラオケの出現により次第にその姿が見られなくなりましたが、最近はインテリアとして人気を呼んでいるそうです。
市史編集担当/ TEL939-1212(内線2273)
ヒストリート/ TEL929-2922
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