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◆ 広報おきなわ7月号(No.385)

特 集 施政方針 [ 2 ] ひと輝く 元気な沖縄市
 

尊重しあい平和の心を大切にするまち

 平和事業については、九月七日の「市民平和の日」記念事業をはじめ、八月一日から始まる平和月間において、戦跡めぐりや平和のための市民講座を開催し、沖縄戦の悲惨な体験や教訓を次の世代に継承するとともに、市民の歴史体験や文化活動等をとおして平和の認識を深めるための平和月間アクションプログラムを推進します。

 深刻化する児童虐待については、児童虐待防止ネットワーク推進協議会の連携強化や児童相談の充実強化に努めるとともに、虐待防止講演会や研修会を開催し、発生予防や早期発見、早期対応を図ります。

 また、男女共同参画社会の推進にむけた活動拠点の充実を図るため、(仮称)社会福祉センター・男女共同参画センター複合施設の建設にむけ取り組みをすすめます。


自由・闊達な市民性とチャンプルー文化を発信するまち

 次代を担うこどもたちが、質の高い舞台芸術の鑑賞などをとおして、豊かな感性や創造力を育む機会を創出するため、世界の優れた演劇作品の上演や演劇ワークショップ等からなる「二〇〇六国際児童・青少年演劇フェスティバルおきなわ(キジムナーフェスタ)」を開催します。

 国際交流については、海外移住者子弟の技術研修生を受け入れ、人材の育成を支援します。

 海外姉妹都市米国ワシントン州レイクウッド市への留学生支援により、世界で活躍する国際性豊かな人材の育成に努めます。

 住民の地域活動を支援するため、活動拠点となる学習等供用施設および自治公民館を改修し、誰もが利用しやすい施設整備に努めます。


世界にはばたく心豊かな人を育むまち

 (仮称)高原第二小学校については、敷地造成工事および校舎建設工事を実施し、開校へむけ取り組みます。

 幼児教育については、多様化する保育ニーズに対応するため、二年保育をおこなうとともに、預かり保育園数を拡大し、保育サービスの充実に努めます。

 市民のスポーツ活動の拠点施設となる沖縄市立総合運動場については、施設の充実へむけ、昨年度完成した武道館に引き続き、陸上競技場メインスタンドの改築工事を実施します。


楽しく・支えあい安心して生活できるまち

社会福祉センターについては、男女共同参画センターとの複合施設としての再整備にむけ、本年度は、用地購入をおこないます。

改正介護保険法の施行にともない、高齢者の生活を総合的に支援する「沖縄市地域包括支援センター」を創設し、介護保険サービスと医療や福祉の総合的なサービスの提供に取り組みます。

 地域包括支援センターについては、介護予防ケアマネジメント事業、高齢者や家族に対する総合的な相談・支援、高齢者の虐待防止や早期発見等の権利擁護事業、ケアマネージャーへの支援等の機能を一体的に実施します。

 多様な保育ニーズに対応するため、延長保育、障がい児保育、夜間保育、一時保育、特定保育等の特別保育を拡充し、時代に即した保育サービスの充実に努めます。

国際的な情報通信拠点を形成するまち

 沖縄市モバイルワークプラザ等のITトライアングル拠点を軸とした、情報通信関連産業のさらなる集積と雇用規模の拡大にむけ、積極的な企業誘致の展開や雇用創出支援等をおこないます。

 ITの利活用により便利・快適で安全なまちの実現をめざし、災害情報等メール配信システムの整備など、電子市役所の構築を推進します。

 市民のIT活用能力の向上にむけ、沖縄市テレワークセンター内研修室の機能拡充を図るとともに、雇用機会の拡大等にむけた各種IT講座を充実強化します。


力みなぎる産業のリンクを興すまち

 沖縄全島エイサーまつり実行委員会が県内初の地域伝統芸能大賞・活用賞に選ばれたことから、本まつりも日本を代表するまつりにまで発展しました。「エイサーのメッカ沖縄市」として、「第五十一回沖縄全島エイサーまつり」を開催支援します。

 本市の地域資源である音楽文化を活かしたまちづくりを推進するため、核施設となるミュージックタウン「音市場」の事業計画を作成するとともに、民間の知恵と専門性を反映し、地域連携を図りながらより高い事業効果を創出するため、ミュージックタウン推進委員会を設置します。

 企業誘致については、国・県や市優遇制度のPRをおこない、新規企業の立地や雇用の拡大を促進します。


環境と調和する国際都市を創るまち

 中城湾港泡瀬地区開発事業(東部海浜開発事業)については、できるだけ早い時期に(仮称)東部海浜開発事業検討委員会を設置し、当該委員会において、今後の事業展開を精査・検討していきます。

 日米特別行動委員会(SACO)の最終報告において返還合意されたキャンプ瑞慶覧地区の跡地利用については、キャンプ瑞慶覧返還地区等跡地利用調査をおこない、まちづくり整備計画を策定するとともに、地権者の合意形成にむけ、北中城村との連携を図りながら、本市における南の玄関口にふさわしい空間づくりに取り組みます。

公園整備については、中心市街地における快適な水辺空間の創出にむけ、城前住吉都市緑地(水辺プラザ)の施設整備工事を実施します。

 以上、平成十八年度の主要な施策の概要を申し上げました。

 日本経済が、輸出や設備投資の回復に加え、個人消費の増加で持続的な景気拡大への歩みを進めつつあるなか、依然として高い若年層の失業率や中心市街地の衰退、中小企業等の厳しい状況などをみますと、いまなお都市と地方等における地域間経済の格差を生み出しているように思えてなりません。

 住民に身近な地方自治体において、自らの責任のもとに、政策や税金の使途を決定し、地域特性に適応した行政を可能にする地方分権一括法が施行され、地方の知恵と工夫による主体性と自立に大きな期待が寄せられました。

 ところが、国は、地方分権と相まった三位一体改革の名のもとに、税源移譲より地方交付税や国庫補助負担金の縮減等を先行させ、地方への負担を強いるばかりか、税源移譲額と縮減額の対比はもとより、地域間における税源の不均衡を調整・保障する機能など、多くの課題を派生させております。

 さらに、財政難に陥った自治体への対処が新たに検討されるなど、いやおうなしにすすめられる改革が、国の財政再建のための地方への負担転嫁であってはならないことは、いうまでもありません。

 自主財源に乏しい自治体は、より厳しい行財政運営を余儀なくされ、地方による地方のための行政サービスの提供に対し、憂慮の念にたえない状況を招きつつあります。

 地方自治の健全な発展を期していくためには、地域の個性を活かし、市民との対話をとおした協力と不断の努力を結集することが必要不可欠であり、あらゆる政策の形成・決定・実行の局面で、徹底した情報公開と市民参画を図っていきます。


 一方、平成十七年度決算における財政指標の見通しが、経常収支比率八七・五%、公債費比率一五・一%、平成十八年度当初予算編成後の財政調整基金残高が、十六億六百万円余という市財政の厳しい状況とあわせ、先行き不透明な地方財政の環境下にあって、公の責任をしっかり見すえた行財政改革をすすめることがより重要となります。

 行財政改革は、徹底した情報公開と行政の説明責任のもと、「公がやるべきことは、公がしっかりおこなうこと」を前提に、第三次沖縄市行政改革大綱等を精査し、市民生活を重視する行政サービスの提供へ、職員とともに取り組みます。

 また、外部評価の導入により行政評価システムを充実させるとともに、組織体制のみならず、公共事業等各種施策に至るまで、着実に行財政改革を積み上げ、「市民がトップ」の立場で、時代に対応する自治体経営に努めます。

 個性豊かで魅力ある地域づくり、支えあい豊かさを共感できる地域づくり、安心して住み続けられる地域づくり等、市民の声に真摯に耳を傾け、政策形成に能力を発揮するなど、時代に呼応する職員の養成に努め、市民と協働のまちづくりをすすめます。

 私は、市民の皆さまの熱い思いと大きな期待に応えられるよう、開かれた市政で、常に市民の目線と女性の視点に立って、「明るく元気な沖縄市、安全・安心な沖縄市づくり」に誠心誠意取り組み、「沖縄のこころと市民の願い」を、政府に主張する市長として、勇気と信念をもって邁進いたします。

 さて、グローバル化や少子高齢化、地球環境問題の深刻化等、社会状況が大きく転換しつつある二十一世紀初頭において、本県をリードする国際色豊かな中核都市の責務を担い、市民参画による持続的なまちの発展にむけて、第三次沖縄市総合計画・第二次基本計画が策定されました。

 平成十八年度予算編成にあたっては、同計画に即した諸施策の選択と集中により、様々な政策課題に対し、限られた財源を適正に配分いたしました。

 当初予算が骨格予算となりましたことから、一般会計で三十八億一九八二万九千円。特別会計で一億四〇八万円を補正計上し、一般会計において四百三十億二五八二万九千円。特別会計において三百九億一五九一万九千円。企業会計において三十九億四〇三〇万七千円の規模となりました。

 市民の皆さまのなお一層のご理解とご協力をお願い申し上げまして、私の施政方針といたします。
平成十八年六月十五日
   沖縄市長 東門 美津子
 
平成十八年度の主な事業
芸術拠点形成事業
社会福祉施設等施設整備費補助金
街路室川線
中央近隣公園
中の町・ミュージックタウン整備事業
コザ中学校校内整備事業(9条)
市内遺跡発掘調査
(キャンプ瑞慶覧基地ライカム地区)
経営構造対策事業
(経営構造施設等整備)補助金
電源立地地域対策補助金
財政調整基金繰入金
嘉手納基地内古墓発掘調査受託事業収入
芸術文化振興基金助成事業
沖縄こども未来ゾーン施設整備事業
むつみ橋改良事業
知花学習等供用施設等改良(補修)事業
まちづくり計画事業
自主文化事業
(仮称)社会福祉センター・男女共同参画センター建設事業
沖縄こども未来ゾーン施設整備事業
市立保育園施設整備事業
漁村環境整備事業
沖縄市野外ステージトイレ整備事業
ミュージックタウン推進事業
街路整備事業
公園整備事業
不登校児童生徒生活体験活動支援事業
文化財整備事業(防衛施設局受託事業)
文化財整備事業(文化庁補助事業)
 
予算の規模
 今回の補正予算は、骨格予算とした当初予算に三十八億千九百八十二万九千円を追加し、補正後の予算総額として四三〇億二五八二万九千円(前年度当初比四・六%増)を予定しております。

 歳入予算の主なものは国庫支出金として、中の町・ミュージックタウン整備事業や社会福祉施設等施設整備費補助金、県支出金として、経営構造対策事業(経営構造施設等整備)補助金、電源立地地域対策補助金、諸収入として、日本宝くじ協会助成金、その他普通建設事業に係る市債等となっております。

 歳出予算の主なものは、(仮称)社会福祉センター・男女共同参画センター建設事業を始め、私立保育所施設整備事業、経営構造対策事業(経営構造施設等整備)補助金、街路整備事業及び中の町・ミュージックタウン整備事業等となっております。今回の補正予算は、骨格予算とした当初予算に三十八億千九百八十二万九千円を追加し、補正後の予算総額として四三〇億二五八二万九千円(前年度当初比四・六%増)を予定しております。

 歳入予算の主なものは国庫支出金として、中の町・ミュージックタウン整備事業や社会福祉施設等施設整備費補助金、県支出金として、経営構造対策事業(経営構造施設等整備)補助金、電源立地地域対策補助金、諸収入として、日本宝くじ協会助成金、その他普通建設事業に係る市債等となっております。

 歳出予算の主なものは、(仮称)社会福祉センター・男女共同参画センター建設事業を始め、私立保育所施設整備事業、経営構造対策事業(経営構造施設等整備)補助金、街路整備事業及び中の町・ミュージックタウン整備事業等となっております。
 
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