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◆ 広報おきなわ12月号(No.378)

No.3
特集 まちの活性化へ
音楽によるまちづくり
中の町・ミュージックタウン構想
この町のとなる施設に
中の町ミュージックタウンは人を呼び込む吸引力となる施設だと信じる。それが核となって、まちの活性化につながることを願う。

音楽産業は新しい可能性のある産業
ミュージックタウンがつくりだしていく独特な音楽空
間は観光都市資源の一つとして可能性も秘めている
徳 山 義 広 さん
((有)サウンドパッケージ代表)
音のある所、音楽のある所に常にこの人はいる。県内外の音をあやつる縁の下の力持ち的存在だがミュージシャンにとっては心強い。ピースフルラブロックを育て続けている人。多くのミュージシャンを世に出した。
長い間、ピースフルラブロックフェスティバル・音楽市などに関わってきた立場として、中の町ミュージックタウンが現実化されることは嬉しい限りです。

中の町ミュージックタウンには、将来において音楽による地域活性化と経済波及効果に影響を及ぼす核になる施設としての存在が望まれます。たとえば音楽関係の専門学校の出現も望まれます。なぜなら現在沖縄県において可能性のある若者が県外へ音楽を学びに出る現状があるからです。またミュージックタウンが作り出す雰囲気の中で、ミュージシャンのみならず作詞・作曲・エンジニアなども誕生し人材が育成され、沖縄市独自のパブリックレーベルが出来ていく可能性もあります、携帯電話・IT産業の普及によって、今では短時間で音楽情報が得られる現状です。今では音楽産業の発達はIT関連なしには成り立たない現況から、将来ミュージックタウンから沖縄市独自のITを活用した情報発信事業が可能なものとなっていきます。このように施設の誕生と活用によって、音楽産業に関わるビジネスが発生していくことも期待されます。そうした意味で、ミュージックタウンの存在は、沖縄市の新しい可能性ある産業を生み出していく上で重要なシンボルとなるのです。

新しい産業の誕生には人材の育成が重要なポイントとなっていきます。その契機としてのミュージックタウンが核として人材が育成されていくことを望んで止みません。

音楽産業ばかりでなく、ミュージックタウンによって市外のみならず県外からの入客が期待され賑わっていければ、それがまちの活性化に繋がることになり、ミュージックタウンがつくりだしていく独特な音楽空間は観光誘致資源の一つとしての可能性も秘めています。

人を呼び込む吸引力となる施設である、中の町ミュージックタウンが、核となり活用され沖縄市におけるミュージックタウンの形成の一翼を担い、そして全国でも音楽によるまちづくりにおけるモデル地域になることを期待します。

音楽によるまちづくりを成功に導くコザブランドの確立
コザブランドの確立と音楽によるまちづくりが沖縄観光に新しい局面を開く
吉 田 春 樹 さん
(デジタルマジック代表)
1971年、国内の米軍基地内クラブ専属バンドとして活動、その後、メデューサ、第2次紫のバンドに参加、そしてアイランドのメンバーに。現在はデザインの仕事を手がけるが、空間プロデュースや各イベントの企画もこなす。市地域雇用創出推進協議会のメンバーでもある。
胡屋十字路の一角でいま大掛かりな工事が始まっています。「中の町A地区市街地再開発事業」として平成十九年七月のグランドオープンを目指すこの大型施設は、商業施設、住宅棟、駐車場に加え、千百人収容のライブハウス、スタジオ、音楽広場からなる音楽市場(仮称)によって構成され、沖縄市の目指す「音楽によるまちづくり」のランドマークになると期待されています。

音楽によるまちづくり(ミュージックタウン)の構想は、コザ→沖縄市の持つ特異な歴史の中で育まれ、全国的にもその価値を認められているコザの音楽・芸能文化を、もっと解りやすく商品化して音楽観光を推進しようとするもので、数多くのアーティストを輩出してきた沖縄市の持つ音楽文化インキュベーション機能を基礎に、ロックの祭典「ピースフルラブ・ロックフェスティバル」や、コザゲイト通り・中の町周辺に集積するライブハウス・民謡酒場との連携を分析・強化して、誰もが何時でも気軽に音楽・芸能文化を楽しめる魅力的な街づくりがその目的です。さらに沖縄本島の中心部に立地する沖縄初の本格的大型ライブハウスは、その規模と充実した設備とアクセス条件のよさを武器に、さまざまなイベントを展開して沖縄の音楽・芸能文化のメッカとなる事を目指しているのです。

今この構想を中心として同時進行的に、この街を愛しそれを楽しむ事を知る人たちの熱い想いが渦巻き始めています。新しい施設の完成をただ待つのではなく、街全体を「ミュージックタウン」の呼称にふさわしい場とするための取組みを地域で考え、自ら具体的な行動を起こそうという胎動が感じられます。自分たちと街との関わり方を模索し、街と人とが観光資源である「コザ」をさらに意識する事により、2年後の建物の竣工に備えて街のソフト面をアップグレードして行く事がその目標なのです。活性化は既に始まっています。「コザブランドの確立」と「音楽によるまちづくり」が、沖縄観光に新しい局面を切り開く事はまちがいありません。
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