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◆ 広報おきなわ(bR61)7月号

マリンシティ泡瀬

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すてきな仲間達(3)
話し方を楽しむことがプラス思考に転じる秘訣

・ 「話し方サークル 水八会」 ・

話し方だけではなくその内容も素晴らしかった
毎週水曜日の午後八時、諸見里で ″話し方″を学びながら楽しんでいるサークルがある。そこでは、取材の質問を始めた途端、四方から様々かつ興味深い回答が二つも三つも返ってくる。また、後に尋ねる予定だった質問の答えが返ってくることもある。そして結果的には話がどんどん膨れあがり、会員同士での会話も弾む。そして笑いが起こる。今回は、癒されるような雰囲気と笑顔、そして笑いに包まれた「話し方サークル 水八会(桃原敏弘代表)」を紹介する。

「水八会」のメンバーを構成するのは二十七歳から七十代までの男女で、その数は会発足当初の一九九九年、四〜五人程度だったが噂がうわさを呼び、現在ではおよそ三十人、那覇市から毎週駆けつけるメンバーもいる。みな様々な経歴の持ち主で、話題は豊富だ。

活動内容は″テーマを決めて発表する″形式がとられ「自由題」、「即題」、を一分間から三分間といった限られた時間内でまとめて発表する。なかでも「即題」は、直前まで発表者がその内容を知らされないところにおもしろさがある。メンバーがそれぞれメモ用紙に書いたテーマを見えないように一度混ぜ、発表者はそのうち一つを無作為に選び即座に発表するのだ。
話の内容もおもしろく、楽しくそして明るいメンバーたちだが″話し方″を学ぶ以前は、内気だったという人が多い。参加動機について尋ねるとメンバーの一人は当時を振り返り「年をとるにつれ、会議など人前で話すことが多くなった。人前で話すことが嫌だった私は、仕事を辞めようと思うまで悩んでいた。しかし妻や子供たちに相談したところ″
楽しくて仕方がないといった表情
話し方″を学ぶことを勧められた。今では本当に、やって良かったと思う」と明るい口調で語った。

取材のまとめとして「活動してきて良かったと思うことは」と質問すると、方々から「落ち込んでいても、ここに来ると元気になる」、「人生観が変わった」、「スピーチを頼まれることが多くなった」、「人の話を積極的に聞くようになった」、「ここにくると異業種間交流が持てて有意義」などの声が聞かれた。最後まで明るく楽しい人たちだった。
むかしばなし

猿長者(チブルの種)

島袋サダ(明治三六年九月五日生)高原

昔、大晦日に神様が金持ちの家にやってきて頼みました。

「一晩でも泊めて下さい」「いや、だめだ。今日は年の晩でもあるし、泊めるわけにはいかない」と断られました。

隣には、貧乏な年寄りの夫婦が住んでいて、その家では食べるものが何もないので、火をたいてあたたまるだけの火正月(注1)をしていました。神様がその家に頼むと、「ごらんのとおり、御馳走はありませんが…」というと、「それでもいいですから」といって泊めてもらいました。すると、神様はお礼に鍋に何かを入れて、御馳走をいっぱい出してやりました。

翌朝、神様は帰る時に、チブル(ひょうたん)の種を、金持ちの家と、貧乏者の家にあげました。種をまくと、金持ちの畑にも、貧乏者の畑にもいっぱいチブルが実りました。金持ちの家のチブルを切るとチブルの中からハチがたくさん出てきて、主人はさされてカラスになり、女主人は猿にされてしまいました。

金持ちの家には住む人がいなくなったので、その家に貧乏者の夫婦が住むようになりました。ある日のこと、神様が、「どうですか」と訪ねると、「毎日、猿になった主人がやってきて、庭にある黒石にすわり困っています」と言うと、「猿がいつも座る黒石を焼いておきなさい」と教えて下さいました。言われたように、石を焼いておくと、いるものように猿が来て座り、とたんに、お尻を火傷してしまいました。

その時から、猿のお尻は赤くなったということです。

注1 貧乏で正月の御馳走の準備を出来ない者がジール(地炉)の火にあたり、正月を迎える。
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