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◆ 広報おきなわ(359)5月号

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今月の人
この一体に心をこめて人形づくりを究める
<145>照屋 恵美子さん(65)
このほど市内のグローバルギャラリーで人形作品展を十六年ぶりに開いた方がいる。人形教室「櫻恵」(おうけい)の代表、照屋恵美子さんがその方。作品展は生徒達の作品など百二十展が展示された。「技と美」=この一体に心をこめて=がタイトル。人形の顔に目を近づける。表情がある。ぬくもりさえ感じる。いや、呼吸までもかすかに聞こえるような感がする。人形教室を訪ねることにした。
照屋さんが現在の場所に人形教室を開設して二十八年が過ぎた。さほど広くはない教室に当時は八歳から六十歳までの生徒約二十人が通っていた。現在はどうだろう。会員は十八人。二十代から八十代までの幅広い方々が教室に通う。週一回の二時間の教室だが「半分はおしゃべりの時間でストレス解消の場になっているんですよ」と笑う。

定番だが人形づくりの動機について伺ってみた。「ちょうど海洋博前で県でも人形づくりの講習会を開いていた。それを受けたとき、人形づくりの技を学ぶと同時に内職として暮らしの支えになればと思ったんです。その後、県内職センターで一年間学び、それから師となる当間文子先生の下で勉強させてもらったんです」と振り返る。

琉球人形について聞いてみた。「琉球人形は民衆の中ではぐくまれて来た歴史がなく伝統性からは程遠い。当時、教室を開設していた当間先生の貢献が大きく主婦の内職の手段として急速に広がったんです。当時は米軍人や観光客のみやげ品としてはつねに一位にランクされていたと聞いています」と云う。

人形教室、人形づくりに打ち込んできた照屋さん。これから目指すものとはなんだろう「これからは郷土の素材を生かした独自性のあるもの、個性のある人形を作りたいですね。これまでの人形の材料はすべて本土から取り寄せた出来物で違和感がありました。従来の布地の面相(マスク)の場合、喜怒哀楽の表情が出しにくく老人の顔にシワ、ヘコミが出せず白髪頭なのに顔は若々しく見える。変ですよね、でもバガス(サトウキビの絞りかす)でやってみると、時間はかかるが思い通りの表情が出せたんです。やったと思いました。大きな満足感がありましたね」と微笑みながら話したが、やりとげた自信が眼鏡の中の瞳に感じとれた。試行錯誤の後に成し遂げた技である。常に目的意識を持ち努力し継続していくことがモットー。そして、すべてのものに支えられて今がある。感謝の心を大事にしていくこと。県手工芸展や東京本部展などいくつもの賞を受賞した照屋さん、現在は日本人形作家協会会員、若葉会東京キメコミ師範会講師でもある。趣味は琉舞と旅行。

おっちょこちょいの性格と云うが生徒達からは気さくで頼れる存在と親しまれている。これからも生きがいである人形づくりをさらに究めていく。
戦後文化シアター
ワーナーさんの写真館
ワーナー・B・バースオフ氏
今年四月、沖縄市は市制三○周年を迎えた。
ますます発展する本市の特徴とはかつて「基地の街」などと称された戦後の時代で、基地依存経済下、異文化との融合によって強烈な個性をもつ街を形成してきた。現在、そうした都市個性・文化を活かした街づくりを本市は展望し、また国際交流の拠点づくりや中部広域圏における中核都市としての機能整備など、総合的な街づくりの気運が高まっている。

さて、本市の都市個性を決定づけた戦後時代の始まりに、米国から沖縄の復興に燃えた若き海軍士官が着任した。その人、ワーナー・B・バースオフ氏(現ハーバード大名誉教授)の沖縄滞在は終戦直後の一九四五年十一月から翌四六年八月とわずかな期間であったが、戦災からの復興や住民の救助に携わり、沖縄の戦後復興に多大なる役割を果たした、彼は赴任地の古謝市(コザ)や石川市で活躍するかたわら、当時の沖縄各地の様子を撮影した写真を数多く残していた。それら貴重な記録写真の一部を、昨年五月のワーナー氏の来市にあわせて本庁ロビー等で公開し、同氏の文化講演会とともに大きな反響を呼んだ。

来月号よりワーナー氏提供の写真の中から「コザ」を写したものを紹介していきます。

お楽しみにっ!
総務課 市史編集担当(H)
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