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◆ 広報おきなわ(359)5月号
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夢と希望を抱く沖縄市づくりへ |
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第二七六回沖縄市議会定例会の開会にあたり、提案いたしました諸議案の説明に先立ち、市政運営の基本的な考え方について、私の所信の一端を申し述べ、市民の皆さまならびに議員各位のご理解とご協力をお願い申し上げる次第であります。
本市は、昭和四十九年四月一日に新生沖縄市としての市制施行から、三十周年の節目の年を迎えることとなりました。復帰直後の混迷の中でいち早く市村合併を決断し、今日の沖縄市の礎を築いた先人の先見性に対しあらためて敬意を表するとともに、この間、沖縄市の発展にご尽力を賜りました議員の皆さまをはじめ各団体の皆さま、そして沖縄市をこよなく愛し、本市のまちづくりに多大なお力添えをいただきました市民の皆さまに対し、心より感謝申し上げます。
今後とも、三十年間の成果を踏まえ、市民福祉を最優先に市民が誇りと生きがいのもてるまちづくりの実現に、一層の努力を傾注してまいる所存であります。
さて、昨年の米国によるイラク開戦以来、国論が二分する中、わが国は、人道支援としてイラクへの自衛隊派遣に踏み切りました。先の大戦において、住民をまき込んだ国内唯一の地上戦を経験し、そして未だ広大な米軍基地を抱える沖縄県にあって、県内最大の米軍基地を有する本市にとりましては、他国への自衛隊派遣に対しまして、憂慮の念に堪えません。
平和で豊かなまちづくりを掲げる沖縄市の市長として、一日も早いイラクの復興と世界平和を願うものであります。
また、県民が一体となって政府に求めております日米地位協定の改定につきましては、現協定が爆音や環境汚染等の基地被害をはじめ、基地から派生するさまざまな問題を解決していくうえでの阻害要因となっていることから、その改定に向け、県内市町村の積極的な連携に努めていきたいと考えております。
私は、本市の都市構造上大きな制約となっております米軍基地につきましては、今後とも計画的な返還を促進してまいりますが、同時に、基地が存在するという現実の中で、如何にして市民生活の利便性を優先するかという観点から、基地内施設の共用を模索しながら将来の返還へ繋げていきたいと考えております。
さて、我が国は戦後最大の経済不況から僅かながら回復基調への足掛かりが見えてまいりました。この間、政府においては、二十一世紀の新たな日本社会の構築に向け、聖域なき構造改革を掲げ、不良債権処理の加速、規制緩和の推進、公共事業の見直しなど、徹底した行財政改革が進められているところであります。
それにともない、三位一体改革による国庫補助負担金や地方交付税の削減による地方自治体への影響は、一段と顕著なものとなってまいりました。特に、地方財政の主要財源の一つであります地方交付税の削減により、本市の財政運営は、大きな転換を迫られるところとなっております。
自主財源に乏しい県内市町村においては、新年度の予算編成に困難をきたすところも出てまいりました。私は、かかる状況に強い危機感を抱くとともに、あらためて今日の社会構造の変化に対応し得る財政運営の健全化に全力で取り組む所存であります。 一方、地方分権の進展にともない、地方自治体の果たす役割はますます増大しております。国と地方の役割の明確化とともに、地方自治体は、自己決定、自己責任に基づいた新たな地方行政のあり方が強く求められております。 地方の自主性は、必然的に地方自治体の意識改革と創意工夫による住民サービスの展開を求めており、その実現にあっては、行政経営の視点に立った行政システムの構築が不可欠であります。
私は、このような分権型社会における新たな行政システムの構築を図るため、第三次沖縄市行政改革大綱を策定し、今日の多様な時代要請に的確に対応した改革を実行してまいります。
行政改革の目指すところの本旨は、そこに住む人々、そこに集まる人々が活き活きと活動することにあります。私は、この原点に立ち返り、市民が夢と希望を抱く沖縄市づくりのために全力で取り組む決意であります。
時代はまさに、行政にとりまして生き残りをかけた激動の時を迎えております。市町村合併が、その有効的な手段として取り上げられていることは、ご承知のところであります。
本市の合併に対する基本的な姿勢は、これまでも、申し述べてきたとおりであり、広域的視点という考え方は、いささかも揺るぎないものとご理解いただきたいと存じます。
このように、内外とも厳しい社会経済環境下ではありますが、本市の未来を創る三大プロジェクトの推進には、今後とも全力を傾注してまいります。
先ず、中城湾港泡瀬地区開発事業(東部海浜開発事業)につきましては、中断しておりました埋め立て工事の再開に向け、仮設橋りょう工事が実施されております。今後とも市民のご理解とご協力を賜りながら環境保全に十分に配慮した事業の推進を図ってまいります。
次に、中の町市街地再開発事業につきましては、事業計画認可等の手続きがなされたことから、いよいよ実質的な作業に着手いたします。
商業施設の整備とともに、音楽・芸能文化という地域資源を核とする中心市街地での活性化策には、県内外から大きな関心が寄せられているところであり、円滑な事業実施に向け、積極的に取り組んでまいります。
こども未来ゾーン整備事業につきましては、チルドレンズセンターおよびワンダーミュージアムが整備完了いたしました。
当事業は、豊かな情操を培い、未来を担う青少年を育成する拠点施設として整備し、本年度より、いよいよ新生沖縄こども未来ゾーンとしてスタートいたします。
中核施設の開館を迎えるにあたり、これまでご尽力をいただきました関係者のみなさまをはじめ、多くの市民のご支援とご協力に心より感謝申し上げますとともに、県民の大きな期待に応えるような施設運営をすすめてまいる所存であります。 私は、市長就任以来、市民本位を市政運営の基本理念として、市民参画による元気で住みよいまちづくりを推進してまいりました。 昨年は、市民との対話をとおして、心のかよいあう行政をすすめるため、市政懇談会を開催したところ、多くの市民のご参加をいただき、市政運営や地域の課題に対しまして、貴重なご意見ご提言等をいただきました。 懇談会でのご要望等、諸課題につきましては、市民との共通認識の下に、誠心誠意その解決に取り組んでまいります。
今日、市民の価値観の多様化とともに、市民ニーズも多岐にわたるなど、行政の果たす役割もあらたに求められておりますが、今後とも市民の声を真摯に受け止め、住民との協働による沖縄市の未来づくりを積極的に展開してまいります。
以上、市政運営にあたって所信の一端を申し述べましたが、次に、平成十六年度の主要な施策の概要をご説明いたします。 | |
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