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◆ 広報おきなわ(No350) 8月号

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太鼓をたたく勇姿と勇壮な響きは観衆に高揚をもたらす
泡瀬わらべ太鼓子ども会
▲ 演舞を終え、達成感あふれる表情で記念撮影
 泡瀬わらべ太鼓子ども会(玉城洋子代表)は、平成十二年に市子ども会育成連絡協議会に登録されたばかりの子ども会である。メンバー数は、今年から活動を開始した中学生の部を含め三十名余で、現在増加傾向にある。入会資格のひとつとして、「小学校三年生以上の児童」としていたが、余りの人気のため、実際には小学校一年生の児童四人も入会している。技術指導者は数多の楽器をこなす、比嘉良博さん。
 同子ども会は、和太鼓演舞を活動の中心とする子ども会である。その主たる理由は、子どもたちが好んでいるということと、集中力を身に付けるため。昨年度の子ども会活動は、そのほとんどが演舞であったといってもいい。活動内容は、泡瀬公民館まつり、泡瀬小学校十周年祝賀会等、地域密着型の活動が主であるが、市外では県営中城団地等でも演舞を披露。他に、市在の老人福祉施設「緑樹苑」での慰問舞踏、市子ども文化芸能まつり等への出場も行う。今年度開かれる市政懇談会でも、演舞を披露する予定。「出場の機会、演舞依頼があれば、どこへでも出向きます。なるべく多くの人に見聞きしてもらいたいから。」と玉城代表。
▲ あわせっ子まつりでの演舞。勇壮な音色が、会場いっぱいに響きわたる。
和太鼓演舞を中心としてきた同子ども会であるが、今年度は更に充実した活動を積極的に取り入れ、同会をより活発にしようと計画している。食事会、ピクニックを実施することで親子間、仲間たちとの協調性を育成、沖縄マラソンへの出場では不屈の精神を養わせ、市インリーダー、ジュニアリーダー研修会では考える力を培わせる。玉城代表は「子ども会活動に参加する子どもたちは、みんな明るく活きいきしている。子どもたちの笑顔はとても良く、それを見ていると私も気分が明るくなる。これからも、活動に頑張っていきたい。」と、抱負を語った。
エイサーの始まり
仲宗根トミ(大正二年五月五日生)登川


 昔、たいそう金持ちの人がいた。『金は宝』といって貧乏者がお金を借りにきても絶対に貸さないで貯えていた。その人は病気になり亡くなったが、後生にお金を持って行くことができなかったので、後生に行ってから〈アイエー ワージノー ウッサキーヌジン(ああどうしよう、わたしのあんなにたくさんのお金は…)〉とお金のことを心配していた。
 子供たちが、
「私達のお父さんはお金の心配をしているということだが、これはどうしたらいいものだろうか」
と有名な坊さんのところに教えを乞いに行った。坊さんは、「あなたのお父さんは生きているとき、お金は沢山あってもケッチンボー(ケチ)になって貧乏者に物をあげたりお金を貸すこともしないで自分一人のものだといって貯えていたが、死んでしまうとお金を後生に持っていくことができないといって、それの心配をしているので、七月のお盆の十三日、十四日、十五日の三日間のあいだ、あなたたちが御馳走を作り、お酒を準備して村中の青年を集めてもてなしなさい。そして青年たちに太鼓をボンボンさせて、あなたのお父さんが苦労している心をなぐさめてあげ、罪、とがをはらしなさい」
といわれた。そのときからエイサーが始まったということであるが、坊さんは
「あなたのもうけたお金でこのように御馳走も作り、1アシビをさせているので、あなたはお金の心配をしないでください」と三日間お祈りをした。そうしてお金の形を紙に打って打ち紙を作り、
「イチミ(この世)のお金から出してお供えしてあります。打ち紙一枚は2イチマングヮンとしてお使いになれますから」
といって七月十五日に打ち紙を火にあぶった。
 今でも3スーコーに打ち紙を燃やすのは、そういう理由からだそうです。

注 1アシビ…豊作を祈願して歌、三味線、踊りなどを楽しむこと。
  2イチマングヮン…銭の一万貫。
  3スーコー…法事。

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