平和な未来に向かって

平和月間開始セレモニー

 市役所で8月1日に平和月間開始セレモニーが開かれた。
 セレモニーでは桑江市長が平和月間の開始を宣言し、今年度の市平和大使が紹介された。大使を代表して沖縄東中学校の小波津琉成(りゅうせい)君が「未来が平和なものになるように、平和月間で戦争について一緒に学んでいきましょう」と呼びかけた。セレモニーの最後には、市平和大使ソング「時代(とき)の語り部」を大使が手話を交えて合唱した。
 市では8月1日から9月7日までを「平和月間」と定めており、市民団体とともに多様な催しを企画し、平和の尊さや戦争の悲惨さを発信している。9月7日の「市民平和の日」には市民会館大ホールで記念行事を開催し、大使による朗読劇やちゃんぷるー沖縄市大使のいっこく堂さんによる腹話術ショーが行われる。


大湾一颯君の平和へのメッセージ

インヌミ収容所と移民について展示

ヒストリートで特別企画展開催中

 市戦後文化資料展示室ヒストリートⅡで特別企画展「移民・引揚げ・インヌミ そして…~インヌミ収容所 公式開設70周年~」が開催されている。
 企画展では、引き揚げや収容所の様子を撮影した写真、収容所の航空写真や配置図、渡航関連資料などが展示されている。また、資料と共に解説板も備え付けられており、海を渡った市民の渡航時期や渡航理由、第2次世界大戦後の引き揚げの様子やその後の生活などを知ることができる。戦後、人口30万人の沖縄に海外・県外から引き揚げてきた県民の人数は17万人とされており、現在の沖縄市高原に在ったインヌミ収容所は、その多くを受け入れた。
 企画展は10月30日まで。ヒストリートⅡの開室時間は午前11時から午後7時。(月曜日と祝日は休室)


企画展では多くの資料と解説でインヌミ収容所について知ることができる

戦跡で平和を思う

沖縄市戦跡めぐり

 市は、7月26日に市戦跡めぐりを行い、市民や市平和大使などが参加した。
 戦跡めぐりでは、嘉手納空軍基地内の沖縄戦降伏調印式の碑(ピースガーデン)や旧日本軍中飛行場格納庫跡、旧日本軍野戦病院跡(ウカマジー)、美さと児童園内にある市指定文化財の奉安殿や忠魂碑、北谷のクマヤーガマと米軍の沖縄本島上陸地点、市戦後文化資料展示室ヒストリートを訪ねた。参加者は、普段、目にする機会が少ない嘉手納空軍基地内の戦跡や、ガイドの説明を注意深く見聞きし、沖縄戦に関する知識を深めた。沖縄戦降伏調印式の碑は旧越来村森根(現沖縄市)に位置し、米軍と南西諸島の日本軍との間で降伏調印式が行われた場所に建てられている。奉安殿は天皇皇后両陛下の写真「御真影」や教育勅語を保管した建物で、忠魂碑は戦死した日本軍人を慰めるために建立された。奉安殿と忠魂碑は明治時代から全国に建立されていったが、戦後に大半が取り壊された。
 市は、沖縄戦の実相や歴史的背景を伝え、平和について考える機会にしてもらおうと戦跡めぐりを実施している。


降伏調印式の碑に見入る参加者


クマヤーガマではガマの説明と体験が行われた

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