今月の人

感謝の気持ちを忘れず夢に向かって前進する

273/右:山城 結(やましろゆい)さん(20)、
左:二見 昭之介(ふたみしょうのすけ)さん(20)

 今月は1月11日に行われた沖縄市成人式で新成人を代表して抱負を発表した、二見昭之介さんと山城結さんを紹介する。二見さんは、大阪学院大学に通い経営の勉強をしており、山城さんは沖縄国際大学に在籍し英語を学んでいる。晴れの門出で大役を果たした二人に現在の心境や将来の夢などについて話を聞いた。

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― 抱負発表の大役おつかれさまでした。現在の心境を一言どうぞ。

二見 無事に終わってホッとしています。思っていたより緊張せずにできました。

山城 友達が客席から名前を呼んでくれたので落ち着いてできました。市歌斉唱の指揮という、貴重な体験もできて楽しかったです。

― 成人としての実感は

二見 銀行での手続きや契約の際に保護者に同伴してもらう必要がなくなった事で成人したと実感しました。

山城 成人式に参加して一番実感しています。

― 将来の夢は

二見 自分はこれから、祖父が経営している会社を継ごうと考えており、そのために大学で経営学を学んでいます。大学のある大阪から沖縄を見ることで多くの新しい発見がありました。20代のうちは、様々な経験を積んで視野を広 げていきたいと考えています。そのためにも、海外にも行きたいと考え、アルバイトで旅費を貯め、一週間フィリピンでボランティア活動をしました。その体験から日本の恵まれた環境に気づき、価値観が大きく変わりました。今後も色々な事にチャレンジし、力をつけ、将来は、自分で新しい会社を興して県民が楽しめる大規模なアウトレットモールなどの商業施設を作れたらと考えています。

山城 私は大学で英語を学んでいるので、次は留学して海外で視野を広げたいです。また、人と関わることが大好きなので、接客業や人を笑顔にすることができる仕事に就きたいと考えています。

― 他に伝えたいことはありますか

二見 ここまで成長できたのは、親だけではなく地域に支えられたからだと思います。これからは地域に貢献し、恩返しができる人間になりたいです。

山城 私も親や兄弟に感謝しています。4歳から新体操を始め、ずっと続けてこられたのも家族が見守って応援してくれたからだと思います。これからは自分がこども達や後輩達を教え、見守り、応援しながら一緒に成長していきたいと思っています。

― 二人とも生き生きとした笑顔で話してくれました。成人になり新しいスタートです。夢に向かって頑張ってください。

戦後文化シアター 今月のヒストリート

 今年は沖縄戦終結から70年、そしてベトナム戦争終結から40年の節目の年です。現在「ヒストリートU」では、報道カメラマンの石川文洋氏が撮影した「沖縄とベトナム戦争」をテーマにした企画展を開催しています。
 東西冷戦を背景として1960年に始まったベトナム戦争は65年、嘉手納基地から飛び立つB52による北ベトナム爆撃の開始で、在沖米軍の介入が本格的なものとなりました。戦闘は「南ベトナム解放民族戦線」のサイゴン陥落によって、75年に終結しました。その犠牲者は300万人以上ともいわれています。
 ベトナムと沖縄。かつて戦場になった両地には戦後、不要な軍用機の残骸がいたる所に散在していました。人々はその軍用機の材料となるジュラルミンを鋳直(いなお)して、様々な生活道具を作り始めました。
 沖縄ではナベ・カマ・ヤカン等が作られ、ベトナムでも沖縄と同様に櫛(くし)・バリカン・そろばん等、多種多様な道具が生まれています。戦争の兵器が戦後になると、人を生かすための生活道具へと変わったのです。
 本企画展を通して、戦争や生きる力について考える機会になればと思います。

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ベトナムで作られたジュラルミン製のクシ

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