兄弟・姉妹都紹市介

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姉妹都市提携の経緯

 フィリピン・ルソン島のジャングルにおいて、昭和49年に、元日本兵で沖縄市在住の上原清善氏(故人)が戦友二人の遺骨を掘り起こし、遺族に引き渡した。その内の一人が米沢市の出身であり、この事をきっかけに、両市の議員間の交流が始まり、さらに上原氏から沖縄市に小学生が米沢市を訪れるための基金が送られ、小学生間の交流も始まった。以降、両市の交流は深まり、平成6年4月1日の市制施行20周年を迎えた沖縄市において、姉妹都市提携盟約書への調印が行われ、同年5月20日には米沢市で姉妹都市提携共同宣言式が行われた。

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米沢牛のおいしさは全国的に有名

まちの特徴

 米沢市は山形県の最南端に位置する人口約85,000人の都市で、特別豪雪地帯に指定されるほど降雪量が多い。市内には多くの温泉があるほか、登山やスキーが手軽に楽しめる「自然の恵み豊かな都市」である。特産品は舘山りんご(Apple)、米沢牛(Beef)、米沢鯉(Carp)で、頭文字を取り「米沢の味ABC」と呼ばれ、広く知られている。工業にも力を入れており東北地方有数の工業の街でもある。
 米沢市が誕生したのは明治22年で、日本で最初に市制を施行した39市の内の一つで、120年を越える歴史を持つ。米沢市のまつりでは春の「米沢上杉まつり」と冬の「上杉雪灯篭まつり」が有名。「米沢上杉まつり」では戦国時代の有名な合戦である上杉軍と武田軍の川中島合戦が約700人により再現され、大迫力の戦国絵巻が繰り広げられる。「上杉雪灯篭まつり」では約300基の雪灯篭と2,000から3,000の雪ぼんぼりに灯がともり、幻想的な光景を楽しむことができる。
 また、米沢市は「独眼竜正宗」の呼び名で知られる伊達正宗が生まれ、25歳まで過ごした場所でもある。そのほかに、米沢市からは数多くの縄文遺跡が発見されており、一ノ坂遺跡で発見された竪穴式住居跡は楕円形を引き延ばした形の巨大な建物跡で、長さ43.5メートル、幅4メートルで日本最長の竪穴式住居跡として、国指定の史跡になっている。

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米沢上杉まつりの上杉軍と武田軍の合戦シーン

米沢市との交流

 米沢市と沖縄県の歴史は、明治時代まで遡る。明治14年に米沢藩最後の藩主でもある上杉茂もちのり 憲公が第二代沖縄県令に任命され、沖縄県政の方針を確立した。また、建築家で工学博士の米沢市名誉市民でもある伊東忠太(ちゅうた)氏は大正12年に沖縄を調査し、沖縄の建築・文化を紹介した「琉球紀行」を著している。近年、沖縄市との間では小学生の相互訪問、まつりでの物産交流、青年会派遣によるエイサー交流などが行われている。

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平成六年に行われた姉妹都市提携盟約書への調印

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