今月の人

チャレンジ精神でこども議会議長を務める

269 友寄 英玲(ともよせ えれい) さん (13)

 今月は、8月に行われた「沖縄市こども議会」で議長を務めた友寄英玲さんを紹介する。こども議会は市内の中学生24人が参加して開催された。今月は、好奇心旺盛で元気いっぱいの英玲さんにこども議会の感想や将来の夢などについて聞いた。

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 沖縄市こども議会は、市内の8中学校から24人が参加して開催された。友寄英玲さんは、安慶田中学校で生徒会役員をしており、その経験から先生より参加してみないかと話があり「いろいろな学校から生徒が集まるから交流してみたい。楽しそう」と思って参加することにした。
 6月にこども議員の顔合わせとなる任命式が行われた。友寄さんがみんなに会った感想は「初めて会う時は少し不安だったけど、みんな楽しくてすぐに仲良くなれた」そうだ。
 こども議員のメンバーは8月の議会本番に向けて、様々なことを学んだ。自分たちの住む沖縄市をより良くし、まちづくりに対する課題の把握を行うため、ミュージックタウンや中央パークアベニュー、銀天街など市内主要施設や商店街を実際に散策し、自分達の目で現状を確かめた。また、市議会を傍聴したり、まちあるき調査をもとに生まれた疑問を市役所の担当課職員に尋ねた。その他にも、議会で自分の意思を伝えられるよう議会に臨む姿勢や提案の表現方法などのコミュニケーション方法についても学んだ。
 議長は、議場が一望できる高い位置に座り、議会の進行を行う大事な役だ。その議長を選ぶ際には立候補制を取り、友寄さんともう1人が名乗り出た。友寄さんが議長に立候補したのも「いい機会だからやってみたい」と思ったからだ。他のメンバーの前で議長への意気込みを語り、投票の結果、みごと友寄さんが選ばれた。こども議会当日は、議長としてみんなが意見を言いやすいように心がけた。自分が緊張していたら、みんなも緊張するだろうと思い、できるだけ平常心で臨んだ。自分が議会を進めている感じが楽しかったそうだ。
 友寄さんは、こども議会を終えて「この3か月間みんなで協力してできたことがとても楽しかったし、達成感がある。学校でも今回のようにみんなで協力することができれば学校生活はもっと楽しくなると思う。もし、もう1回やらないかと誘われたらもちろん参加するし、他にもいろいろな事に挑戦していきたい」と語った。
 ハンドボールや陸上も頑張っている友寄さん。「将来は、スポーツ選手になりたいし、世界一周もしたい。英語を勉強して外国の人と友達にもなりたい」と目を輝かせながら夢を語った。

戦後文化シアター 今月のヒストリート

 戦後69年の今年、沖縄市平和月間の賛同企画展「沖縄市の沖縄戦―そして戦後へ」に引き続き、10月15日から、「戦世の子どもたち(コザ孤児院:こじいん)」を開催します。
 沖縄市の嘉間良に戦災孤児≠収容した「コザ孤児院」や1950年代に島マスさんが設立した「コザ女子ホーム」などの関係資料を展示する予定です。
 1953年11月13日付の『琉球新報』に、「親に恵まれぬ学童」という見出しで、「沖縄には戦後戦災孤児≠フ語が生れ靖国の子≠フ美名はこの中に影をひそめてしまった。戦災孤児の多くは親類縁者に引取られ、或は厚生園などの社会施設に収容されてすくすく伸びているが反面、路頭に迷い転落の一途をたどっている者もあり憂慮されている」と掲載され、また、文教局の調査結果によると、沖縄群島の小中学生約12万3,000人のうち、3万1,000人余り(4人に一人)が、片親または両親がいない生徒で、そのほとんどが戦災児童とみられるとのことです。この人数には、沖縄戦当時、小学校の中高学年や中学生だった生徒は含まれていないので、さらに多くの子どもたちが、戦争によって家族を失いながらも、戦後を生きてきたことになります。
 もう一度、戦争、平和についてともに考えてみませんか。ぜひ、足をお運びください。

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沖縄本島コザの医務室
1945年8月4日
資料:沖縄県公文書館

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