平和の尊さを考えよう

9月7日は市民平和の日

 第二次世界大戦において、国内で唯一地上戦が行われた沖縄では、組織的抵抗が終了した6月23日を「慰霊の日」と定め、戦争による惨禍が再び起こることのないよう、人類普遍の願いである恒久の平和を希求するとともに戦没者の霊を慰める日としている。
 昭和20年6月23日、日本守備軍の牛島満司令官の自決によって組織的な抵抗は終了したが、その後も戦闘は続き、同年8月6日に広島、8月9日には長崎に原子爆弾が投下され大勢の人々が犠牲となり、8月15日、日本の無条件降伏が宣言された。

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制作した紙芝居を市民平和の日記念行事で朗読する平和大使

 沖縄においては9月7日に旧越来村森根(現嘉手納空軍基地内)で米軍と南西諸島の日本守備軍との間で降伏調印式が行われた。
 市はすべての人が等しく平和で豊かな生活が送れるまちづくりを進めるため、平成5年に9月7日を「沖縄市民平和の日」と定めた。毎年8月1日から9月7日までを「平和月間」とし、期間中は市内各地で平和に関する様々な催しが行われており、市民平和の日には例年、記念行事が実施されている。さらに、平和について学び、平和への思いを未来へ受け継ごうと、毎年、市内各中学校と一般市民から沖縄市平和大使を選任し、広島と長崎に交互に派遣している。今年は19人の沖縄市平和大使が広島を訪ね、原爆ドーム、原爆死没者慰霊碑などの戦跡めぐりや広島原爆養護ホーム「神田山やすらぎ園」における被爆者体験講話、「原爆の子の像」のモデルとなった佐々木貞子さんの母校として知られる広島市立幟町(のぼりちょう)中学校の生徒との平和集会及び交流会、広島平和記念式典への参加などを通して戦争の悲惨さと平和の尊さについて知識を深めた。また、今年は兄弟都市である大阪府豊中市の平和大使が沖縄を訪れ、沖縄市平和大使との平和交流会や市内の戦跡めぐりを行い、友好を深めながら平和について学んだ。
 9月7日には沖縄市民小劇場あしびなーで「終戦69年 笑いから平和を考える」と題し沖縄市民平和の日記念行事が開催され、沖縄市平和大使が沖縄戦・沖縄市民平和の日・復帰前の沖縄をテーマに制作した紙芝居の朗読や沖縄演芸集団FECによるコント「お笑い米軍基地」が披露された。会場には多くの市民が訪れ、楽しみながら平和について考えた。

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【左】広島研修を終えた平和大使が作った新聞 【右】FECのコント「お笑い米軍基地」

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被爆体験者の話しに耳を傾ける平和大使

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広島への原爆投下の目印にされた相生橋で当時の惨状が語られた

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