すてきな仲間達 123

高原剣志会

剣道で心身を鍛える

仲村渠代表の指導のもと稽古に励んでいる高原剣志会

　今回は沖縄東中学校で小学生たちが剣道の稽古に励んでいる「高原剣志会」（仲村渠政一：なかんだかりせいいち代表）を紹介する。
　高原剣志会は、約20年前、沖縄市の東部地域に小学生が剣道を学ぶ場を作ろうと仲村渠代表が結成した少年剣道サークルだ。現在、会員は10人で週に2回稽古しており、県内で行われる各剣道大会に出場している。高原剣志会には会員の保護者で構成される父母会があり、全面的に運営を担っている。
　剣道は単に剣の技を学ぶだけではなく、稽古の中で自分を見つめ、相手を尊重することで、心身を鍛え人間形成を目指す武道である。仲村渠代表は「他の習い事でも言えることだが、剣道では日頃の稽古を通して礼儀作法を身に付け、感謝する心を養っている。始めはおぼつかない様子で竹刀を振っていたこども達が、基本を身に付け上達し、心身ともに成長していく姿にやりがいを感じる」と話す。父母会からも、こどもが剣道を始めてから「あいさつができるようになった」「人の目を見て話すようになった」「体が丈夫になった」「心が強くなった」などの声が挙がっている。元々は自分のこどもに教えようと剣道を始めた仲村渠代表だが、稽古を通して多くのこども達に接することで逆に教えられる事も多いそうだ。高原剣志会のこども達には大人に教えられなくても自分たちで考え、学ぶ姿勢が代々受け継がれている。後輩は先輩を見て学び、先輩は後輩の面倒を見ており、中学生や高校生になっても指導に訪れる卒業生もいるそうだ。
　仲村渠代表は、いつまでも良い仲間でいられる高原剣志会の輪が今後も広がって行って欲しいと話している。真剣ながらも勝ち負けにこだわりすぎる事なく、楽しく稽古に励んでいる高原剣志会。剣道に興味のある方やこどもの心身を鍛えたい方は同会を訪ねてみてはどうだろうか。

稽古での激しい打ち合い