今月の人

目指せ!世界一のレーサー

266 平良 響(たいら ひびき) 君 (13)

 今月は、世界的なモータースポーツレースのジュニア部門で沖縄勢では23年ぶりとなる優勝を果たした安慶田中学校2年生の平良響君を紹介する。5歳からカートを始め、レースで勝つために長時間の練習を重ね力をつけてきた。今期開幕戦で優勝、第2戦でも3位の好成績を維持し、目指すは日本一、そしてその先の世界大会出場だ。

写真

 平良君がカートに初めて乗ったのは幼稚園の時。父親に二人乗りのカートに乗せてもらった事がきっかけで、カートのスピード感のとりこになった。そして、キッズカートスクールに入り、毎週土曜と日曜の朝から夕方まで練習した。小学校1年生でキッズカートのライセンスを取り、その後、10歳から挑戦できる日本自動車連盟発行のカートライセンスを取得した。ライセンス取得後、小学校3年生で全国各地の10才から12才の選手が集まる大会に初めて出場したが、全くかなわなかった。その悔しさをバネに練習し、次の年にはわずかに順位を上げることができた。さらに練習を重ね、5年生で挑戦した全国大会ではトップ争いをするまでに成長した。
 現在、平良君が挑戦している大会は、オーストリアのエンジンメーカー主催の「ROTAX MAX CHALLENGE」。世界統一規則のモータースポーツレースで、50か国以上の国と地域で開催され、日本でも15のコースでレースが開催されている。平良君は、4月6日より岐阜県の瑞浪(みずなみ)サーキットで行われているシリーズ戦のジュニア部門開幕戦で見事初優勝を飾り、5月5日に行われた第2戦でも3位の好成績を収めた。9月までの残り3戦を戦い、さらに10月に行われる全国統一戦へ出場し、年間総合ポイントで優勝すれば、12月にスペインで行われる世界大会へ出場できるのだ。
 これまで、レースで勝つために様々な努力をしてきた。カートの走行練習はもちろん、体力・筋力をつけるためにランニングや筋トレなどの基礎練習にも励んできた。レースは自分自身との闘いなので、周りの雰囲気にのまれずに、集中してレースに臨めるよう、3年前からイメージトレーニングも行い精神面も鍛えてきた。平良君を指導している翁長さんは、平良君は他の子と違い天候が悪い時でも積極的に練習し、普段の練習も相当な量をこなしていると話す。また、車のセッティングやメンテナンスも平良君自身で行う方向で指導しており、そんな日々の努力が実り、現在の好成績に結びついている。結果を残したことにより、他の選手にマークされ、追う立場から追われる立場になったが、そんな状況さえ平良君は楽しんでいる。
 普段はサッカー部で友達と汗を流し、塾に通い勉強にも励む普通の中学校2年生の平良君だが彼の目の前にあるのは世界のステージだ。
 これからの目標について「ジュニアクラスで世界1位になって、次のシニアクラスでも世界一になり、将来はGTカーのレーサーになりたい。」と話した。これからも平良君の挑戦は続く。

戦後文化シアター 今月のヒストリート

 ヒストリートUでは、企画展「沖縄市40年の横顔(スケッチ) PART2」を開催中です。PART1ではコザ市と美里村の合併までの歩みを紹介しましたが、今回は沖縄市誕生からの40年間を展開しています。
 これまでの40年を振り返ると、一番街のアーケードが落成し、本市でピースフルラブ・ロックフェスティバルや、おきなわマラソン、キジムナーフェスタなどの文化イベントが開催され、ヒストリートがオープンするなど沖縄市が発展していく一方で、米同時テロの影響が市民生活に暗い影を落とす出来事もありました。
 今号はプロ野球球団、広島東洋カープの沖縄市キャンプを取り上げます。市営球場・陸上競技場・体育館などのスポーツ施設が完備されキャンプ地として脚光を浴びていた本市で1982年2月、広島カープが初めてキャンプイン。以降、カープは84年に3度目の日本一に輝き、86年と91年にリーグ優勝を果たしました。今年2月に落成の「コザしんきんスタジアム」で開催された本市初のオープン戦は惜しくも引き分けに終わりましたが、今シーズン好調なカープに、市民は30年ぶりの日本一を期待しています。

写真
ウインドブレーカーや野球帽、サイン入りバットなど、様ざまな広島カープグッズを展示

  • ■市史編集担当/TEL:929-4128(直通)
  • ■ヒストリート、ヒストリートU/TEL:929-2922

↑ ページトップ