今月の人
感謝の気持ちを胸に一歩ずつ前進
261 (右)新川 翔也(あらかわ しょうや)さん (20)
(左)赤嶺 奈津美(あかみね なつみ)さん (20)
今月は1月12日に行われた沖縄市成人式で新成人を代表して抱負を発表した、新川翔也さんと赤嶺奈津美さんを紹介する。新川さんは沖縄工業高等専門学校に在籍し、植物のがんに対する作用について研究しており、赤嶺さんは中部美容専門学校に通い夢に向かって頑張っている。晴れの門出で大役を果たした二人に現在の心境や将来の夢などを聞いた。
― 抱負発表の大役おつかれさまでした。現在の心境を一言どうぞ。
新川 舞台に上がった時はそんなに緊張していなかったけど、出番が近づくにつれて緊張したが、話し始めたら落ち着いてきて無事に終わることができたので良かったです。
赤嶺 昨日は緊張して眠れず朝も早く起きてしまった。舞台の上から友達が手を振ってくれているのが見えて安心した。抱負発表が終わった今でもまだドキドキしています。
― 成人としての実感は
新川 最初はあまり実感がなかったけど、国民年金保険料納付書が届いたり、いろいろな手続きの際に保護者の印鑑を押さずに自分一人でできるようになったことで成人したんだなと実感しました。
赤嶺 今まで実感なかったけど、成人式の準備をしたり、友達と飲 みに行く計画を立てたり、専門学校の先生に「これからは責任感を感じなさい」とか「後輩の手本になるように」と言われるので段々と実感してきました。
― 将来の夢は
新川 現在行っている研究をさらに発展させて自分の専門知識を 高めるとともに、将来的には、自分の夢である「飼いやすい動物を作る」研究が実を結んで動物が今より役立てる社会を作っていけたらいいと思う。
赤嶺 卒業後は写真スタジオへの就職が決まっているので、多くの 人の一生に一回のイベントに携わって良い思い出を作る手助けや、着付けやヘアメイクなどの美容技術でお客さんを笑顔にしたり、幸せにしたい。また、これまで親に心配をかけた分、就職したら親孝行がしたい。
― 同じく成人を迎えた人達にメッセージを
新川 これからがスタートだと思うので、きついこととか色々あ るかもしれないけど、楽しいこともいっぱいあるはずなので頑張っていきましょう。
赤嶺 今まで温かく見守ってくれた人や支えてくれた人達のおかげで今の自分がいると思うので両親や先生達に感謝の気持ちを忘れず頑張っていきましょう。
― 二人とも若さあふれる生き生きとした笑顔で話してくれました。新しいスタートです。成人として頑張ってください。
戦後文化シアター 今月のヒストリート
昨年6月、市内のサッカー場から、ベトナム戦争時に使われたと思われる枯葉剤の成分を
含むドラム缶が見つかり、世間を騒然とさせました。
そのベトナム戦争は、東西冷戦を背景に1960年から始まり、65年に米軍も本格的に介入、75年の南ベトナムの首都サイゴン(現、ホーチミン)陥落まで、長く激しい戦闘が展開されました。民間人の死者は約450万人、米軍の死傷者は約35万人を数えました。また、戦時中に大量に散布された枯葉剤の後遺症は、現在でもなお、住民に相当な苦痛を与えています。
左は当時のセンター通りの様子です。沖縄は米軍の後方基地として重要な役割を担っていました。コザの歓楽街は、ベトナムへ出発する米兵や帰休兵で大いに賑わい、「一晩で2,000ドル(当時、一軒の家が建つ金額)を稼いだ」という逸話もあるほど「ベトナム景気」で沸いていました。その一方で、「戦争に荷担する加害者だ」とする意識から沖縄住民によるベトナム反戦運動も高まっていったのです。
本企画展では、「米軍」「ベトナムの民衆」「沖縄人(ウチナーンチュ)」の視点でベトナム戦争を見ていただき、今後の沖縄を考える機会になればと思います。
写真:夜のセンター通り(現、中央パークアベニュー)
【撮影/石川文洋氏】
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