今月の人

夢を持つことの大切さを伝えたい!

246. 宮城 一真(かずま)さん(25)

宮城 一真(かずま)さん

今月は、講演会やまつりなどでゲストとして中国の古典楽器の演奏を披露している宮城一真さんを紹介する。宮城さんは高校時代に、中国人女性で構成される伝統楽器演奏グループ「女子十二楽坊」と夢の共演を果たした経験を持つ。今月は宮城さんに、中国の古典楽器への思いや、夢を持つことの大切さ、今後の展望などについて話を聞いた。

宮城さんが、中国の古典楽器に興味を持ったのは、高校時代にテレビで女子十二楽坊の演奏を見たことがきっかけだ。女子十二楽坊が、静かなイメージの古典楽器をダイナミックに演奏しているのを見て、こんなにすごい演奏ができるなんてと強い衝撃を受けた。すぐに楽器店に行き、二胡(写真で持っている弦楽器)を買ってもらい練習を始める。実は二胡は弦が二本しかないため、音を出すのが他の弦楽器に比べて難しいのだが、二本だからやりやすいだろうと思いこんでしまったらしい。小学校一年生まではピアノを習い、小・中学校と吹奏楽部に所属していた経験があったため、耳で聞いた女子十二楽坊の演奏を自分で楽譜におこし、テレビを見ながら指の位置を確認し、全く独学で二胡の練習を始めたそうだ。だが、二胡の演奏は難しく、どんなに練習してもギーギーとした音しか出ない。一度は挫折したが、思い直して再度練習を始め、指にまめができ腕が痛くなっても毎日毎日練習した。そのかいあって三か月ほどたってようやく音がだせるようになった。

高校三年生の時に、「学校へ行こう」という番組で、宮城さんが取り上げられ、憧れの女子十二楽坊と夢の共演を果たした。寝る前にはいつもCDを聴き、一緒にステージに立っているところを想像していた憧れの人達と本当に同じステージで演奏することができたのだ。

現在も宮城さんは独学で練習している。多いときには、一日に九時間も練習して体を壊してしまったこともあったが、今は自分のペースがわかってきたそうだ。楽器も二胡だけではなく、古筝、琵琶、揚琴、竹笛などを練習し、講演会や敬老会などで演奏を披露している。多くの人に聞いてもらい、その音色に癒されてもらいたいと考えている。

宮城さんにとって、古典楽器は生きがいであり、そのおかげで毎日充実した生活を送れているので、楽器に興味のある人には、怖がらないで挑戦して欲しいと考えている。何もしないであきらめてしまったら人生もったいない。自由に夢や生きがいを持って毎日を楽しく過ごしてほしいと願っている。

▼戦後文化シアター 今月のヒストリート

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各青年団の旗頭の図柄が楽しい商店街内 2012年10月撮影
▲各青年団の旗頭の図柄が楽しい商店街内 2012年10月撮影

♪見る街 買う街 憩いの街♪

この歌に聞き覚えがありますか?「沖縄市一番街」のCMソングとして一時期、テレビでも流れていました。

一番街商店街振興組合によると、一九五五(昭和三〇)年に三五名の小売業者が「ゴヤ中央市場」を設立。その後、組合員数も七五名に増加し、「ゴヤ中央商店街」と改称されました。

五七年十二月の新聞に、保健衛生に重きをおき、一間半の通路や、雨よけも設備された環境衛生のよい市場としてリニューアルされたことが報告されています。

七四年の沖縄市誕生と同時に「沖縄市一番街」となり、翌七五年には、県内で初のアーケードを設置し、中部圏の中心的な商店街へと発展しました。店舗の二階までテナントが入り、買い物客であふれていた賑やかな光景を覚えている方も多いと思います。

郊外型大型店舗の進出により、地域の商店街は急速に寂しくなりましたが、今年三月に老朽化したアーケードを一新、明るくおしゃれな一番街が再生しました。

組合長の話では、現在三五店舗が営業し、福祉関係や理髪業の店が増えてきたとのことです。地理的な条件や雨天でもアーケードがある利点を活かし、地域の人々の♪見る街 買う街 憩いの街♪が復活することを期待したいですね。

ヒストリートIIでは復帰特別企画として、商店街や市民の生活の変遷を展示しています。ぜひ、ご覧ください。