【姉妹都市　東海市】

平和・歴史・友情の大切さを学んだ

東海市・沖縄市中学生学校間交流

▲手かげんはしないわよ、５色綱引きですっかり仲良しになる生徒たち

　昨年に引き続き今年も姉妹都市・愛知県東海市から市内の全中学校二年生全員（約千人）が沖縄市を訪れた。今年で四回目を数える、この交流事業は、両市の自然や歴史、文化、産業等の違いを学び、生徒や学校間の交流を通して相互理解と広い視野を育てようと東海市の目玉事業としてスタートしたもので、六月二日を皮切りに東海市の中学生たちが次々と来訪、沖縄市の中学生たちと交流会などを持った。

　東海市の事業として四度目となる沖縄体験学習は、東海市中学校六校の二年生全生徒が三泊四日の日程で沖縄を訪れ、学校間交流や平和学習などを行うもので、二日に同事業の一校目の訪問校として来県した横須賀中学校（浅田謙司校長）二年生の二百七十八人は山内中学校（平哲夫校長）を訪問。山内中学の生徒たちが手拍子で出迎え、横須賀中学の生徒らは笑顔で元気よく入場した。その後、山内中学の二年生らが太鼓を披露。横須賀中学が学校紹介を行い、交流を行った。最初は言葉数も少なかったが、時間がたつにつれ、すっかり打ち解けて楽しい交流会となった。

　七日は加木屋中学（前田治校長）と安慶田中学（島袋盛吉校長）の交流事業が行われ安慶田中学の二年生全員が体育館で出迎えた。出迎えのあいさつ等をすませた後、安慶田中学の生徒たちが琉舞や三線、マブヤーダンスを披露、会場は笑いに包まれた。それから、加木屋中学がＡＫＢダンスを披露、会場を沸かせた。その後、両中学の生徒らが○?クイズに挑戦、和やかな交流会が過ぎていった。

　また、九日には名和中学（平林良也校長）とコザ中学（由浅剛行校長）の交流が行われ、コザ中学の生徒たちが歓迎の手拍子で出迎え、名和中学の生徒たちが元気に入場、交流ではコザ中学が空手や琉舞を披露。両校でゲームを楽しんだ。

　日程、最終の十六日は富木島中学（山田直行校長）が美里中学（島袋秀雄校長）を訪れた。体育館入口には熱烈歓迎の貼り紙が掲げられ、美里中学の生徒たちの大きな手拍子の中、楽しそうに富木島中学の生徒たちが入場した。

　島袋校長は「沖縄は青い空と青い海、そして、さわやかな風など美しい自然に恵まれた風土でもあるが、我が美里中学から五キロしか離れてない所に東洋一の問題の嘉手納基地も有る。地上戦が行われた沖縄や星のきれいな南の島、沖縄などを率直に感じてください」と歓迎のあいさつをした。スライドを使い両学校の学校紹介を行った後、生徒たちは運動場で、五色綱引きで楽しい交流を行った。

貴重な体験を活かし、力強い姉妹都市の絆を末永く

　同事業は、昭和六十年の沖縄市教育委員会の旧横須賀町（現東海市）視察研修の祭、旧美里村との交流があった東海市との交流再開が話し合われ、昭和六二年度から中学生交流事業として実現した。

　交流事業は両市の中学の生徒代表が毎年、相互訪問をするという形で二十年以上続いていたが、東海市の鈴木淳雄市長が「これまで親善交流に参加した生徒たちは、沖縄で貴重な体験をし、大きく成長している」と高く評価したことから、一部の生徒代表だけではなく、多くの生徒たちに貴重な体験をさせたいとの思いから市内の中学校六校の二年生全員の参加を決めた。

　今年も東海市の六校の市立中学校の二年生全員が六月二日から十六日にかけて順次沖縄入り、三泊四日の日程で沖縄市や渡嘉敷島、糸満市などで自然体験や平和学習、学校間交流事業などを行った。