希望の持てる幸多き年に

▲幸多き年と、市の発展を祝おうと多くの関係者らが出席した新年祝賀会

 希望に満ちた晴れやかな新春を市民みんなで祝おう。沖縄市の繁栄、発展を祈念する新春恒例の沖縄市新年祝賀会(主催・同実行委員会)が一月七日、市営体育館で盛大に催された。
 会場には市民をはじめ、自治会長協議会、各団体、経済界、政界、建設、文化関係者など約九百人が出席、市の発展など幸多き年になるよう祈願した。
 出席者全員で沖縄市歌を合唱したあと、実行委員会会長の東門市長は「今年は沖縄市にとってチャンスに恵まれた節目の年になると大きな期待を寄せている。まず一つには、昨年県内で初めて国の認定を受けた中心市街地活性化基本計画が本格的に始動することで、商店街活性化の一翼を担う事業が着実な展開を見せる。今後の沖縄市のまちづくりの核となる事業が具体的な方向性を持って動くでしょう。二つ目は県の地方港湾審議会において東部海浜開発事業の新たな土地利用計画等が議決され、今後は国・県との連携により、土地利用の実現に取り組んでいくことになる。三つ目はサッカーチーム、FC琉球が県総合運動公園陸上競技場をホームスタジアムとして、日本プロサッカーリーグへの入会をめざし取り組んでいくことで、市としても積極的に応援し、スポーツによる活性化をめざしたいと考えている。人の和を大切にしっかり形にしていきたい。卯年が皆さまにとって幸多い年になるように記念申し上げる」とあいさつをした。
 今年はこれまでの努力と功績により平成二十二年春、秋の叙勲並びに沖縄県功労者を受章された十人の方々にも列席を賜り、栄えある受章は沖縄市民の誇りであるという心のもとで、祝賀会に出席している全員で受章を祝い喜びを共にした。東門市長は「皆様の栄えある受章は市民の大きな誇りであり、今後とも豊富な経験を活かし、後進の指導や育成、市政のための力添えになってほしい」と話した。その後、叙勲等受章者紹介が行われ、受章者全員に東門市長から花束が贈られた。引き続き、鏡開きなどが行われ、アトラクションとして市芸能団体協議会の踊りなどで華を添えた。会場ではそれぞれが乾杯を交わし、新年への飛躍と繁栄を祈願した。
 平成二十二年度の叙勲等受章者は次のとおり。
 【春の叙勲】町田宗徳氏(旭日双光章・地方自治功労)比嘉清吉氏(旭日双光章・地方自治功労)嘉手川繁一氏(瑞宝小綬章・教育功労)【第十四回危険業務従事者叙勲】佐久本好實氏(瑞宝単光章・防衛功労)荷川取正男氏(瑞宝単光章・警察功労)松島正雄氏(瑞宝単光章・警察功労)【平成二十二年秋の叙勲者】比嘉憲秀氏(瑞宝双光章・教育功労)上運天賢昭氏(瑞宝単光章・警察功労)【第十五回危険業務従事者叙勲】徳永軍一氏(瑞宝双光章・海上保安功労)棚原仙榮氏(瑞宝単光章・警察功労)【平成二十二年度沖縄県功労者表彰】仲本興眞氏(体育・スポーツ部門県レクレーション協会会長)

▲22年度の叙勲等受章者の方々が紹介された

▲沖縄市を元気にしようと鏡割で景気をつけた

▲ページトップへ

琉球音楽の発展に多大な貢献

▲文部科学大臣表彰を受けた山内昌徳さん。三線を持つ姿は高齢となった今もなお、凛として美しい。

 琉球音楽協会最高顧問で市内園田に在住の山内昌徳さん(89)がこのほど、琉球音楽の発展に長年にわたり多大な貢献をしてきたことが高く評価され、平成二十二年度地域文化功労者文部科学大臣賞を受賞した。
 山内さんは大正十年読谷村生まれ。二十歳の時に兵役で中国へ出兵し、復員後軍作業員を経て、民謡歌手、講師として活躍した。昭和三十七年には琉球民謡協会理事、昭和五十七年には琉球民謡協会副会長、平成二年から琉球民謡保存会最高顧問、平成五年から琉球民謡保存会会長と歴任し、平成十一年より現在に至るまで琉球音楽協会最高顧問を務めている。山内さんは百年に一人の美声とうたわれ、県内各地で歌われる「ナークニー」を山内さんが歌う際、その名調子を讃え、特別に「山内ナークニー」と称されるほどだった。近年は百人を超す門下生たちの育成指導に力を注いでいる。
 表彰式は十一月九日、東京都で行われた。表彰を受け山内さんは「長生きしてよかった。協会員みんなの協力があって受賞することができた。これからも若い門下生の『いいおじいちゃん』として後輩の成長を楽しみながら見守っていきたい」と話した。

▲ページトップへ

三線や書道、沖縄の文化などを学ぶ祖国と沖縄の架橋となる活躍に期待

 平成二十二年度の沖縄市海外移住者子弟研修生として九月から沖縄の文化を学んできた米国ハワイ州の堀・ニコールさん、アルゼンチンのイグアラン・内間・ソレダさん、屋宜・バレリア・エディさんの三人が約三カ月間の研修を終え十二月十日、報告会が市民会館中ホールで開かれ、東門市長から三人の研修生へ修了証が手渡された。会場には研修生の親類や研修の指導者など多くの関係者が招待された。
 研修では日本語や三線、書道、陶芸、太鼓、生け花、墨絵、紅型などの伝統工芸や文化などを幅広く学習。市の諸行事にも参加、通訳ボランティアなど意欲的に活動した。報告会で堀さんは「沖縄の文化を学ぶことができ、大変うれしい。ハワイに帰ったら伝えたい」と上達した日本語で報告した。内間さんは「素晴らしい時間を過ごすことができた。指導して下さった先生やお世話をしてくれたみなさんに感謝します」と感極まり涙ながらに話した。屋宜さんは「たくさんの友達ができ貴重な時間を過ごしました。すばらしい経験をさせてもらいありがとうございます」と流ちょうな日本語で報告した。その後、三人の研修生は三線や琉球国祭り太鼓の演舞など成果を披露し、充実した三カ月間の研修を終えた。

▲3カ月間の研修を終えた堀・ニコールさん(左から2人目)、イグアラン・内間・ソレダさん(同3人目)、屋宜・バレリア・エディさん(同4人目)

▲研修で学んだ三線を披露する研修生ら

▲ページトップへ

新教育委員に平良章次氏が就任

 市議会十二月定例会において任命の同意を得た、平良章次氏(六三)が十二月二十日付け、新教育委員として就任した。平良氏は昭和四十五年より三十八年間市内外の高校で教職に就き、平成二十年に定年退職。退職後も県高等学校野球連盟学識経験者理事として高校野球に尽力している。平良氏は「市や教育行政のため私の持てる力を発揮していきたい」とあいさつした。

▲新教育委員に就任した平良章次氏

▲ページトップへ

堂々とした態度と自分の言葉で二十歳の抱負を語る

▲市長を囲み、晴れやかな表情を見せる新成人の皆さん。

 市内の授産施設や事業所に通う新成人が一月十四日、市役所に市長を表敬訪問し、成人となった決意を語った。今年成人を迎えたのは四施設・九人(男性六人、女性三人)の方々。真新しいスーツに身を包み、晴れやかな表情で会場に現れた。
 新成人を代表してはじめに楓葉館の仲間一生さんが、「二十歳を迎え、たくさんの人たちに祝ってもらってハッピーです。僕は言葉で自分の気持ちを伝えることがうまくありませんが周りのみんなが大好きです。これからも仕事を頑張り、いつまでもお父さんや楓葉館の人たちと楽しく暮らしたいです。」と新成人としての抱負を語った。続いておきなわ工房の田場良真さんが、「今は漢字検定を受けるための勉強をしています。二十歳になったらたくさん仕事をして、給料をもらって、やりたいこともたくさんあります。まずチューハイを飲みたいです。お母さんや弟にプレゼントしたり、自分の欲しいものを買ったり、結婚もしたいと思います。これからも僕たちを応援してください。」と笑顔で話した。
 東門市長は「それぞれの夢や目標に向かって、これからも元気に進んでいってください」と新成人たちを激励した。

▲ページトップへ