今月の人

周りの人への感謝を胸に目標に向かって突き進みたい

225. 宮城 保志さん 金城 菜摘さん(20)

 今月は一月九日に行われた沖縄市成人式で、新成人を代表して二十歳の抱負を発表した宮城保志さんと金城菜摘さんを紹介する。金城さんは琉球大学に通う大学生、将来は英語の先生になるのが夢だという。そして金城さんは専門学校に通ってコンピュータを習う主婦。学んだことを活かして事務職に就くのが夢。晴れの門出で抱負発表という大役を果たした現在の心境や将来の夢などを聞いてみた。

 ―抱負発表お疲れ様でした。大役を終え今の心境を一言。
宮城 ほっとしました。これで美味しいお酒が飲めます。成人式は一生に一度のこと。みんなの代表として発表できたことを誇りに思います。
金城 あんなに大勢の人の前で自分の目標を発表することが出来たことを嬉しく思います。いい思い出ができました。
―成人としての実感は
宮城 自分の袴姿を見た時、成人になったと実感しました。
金城 今日、成人式を迎えたことで二十歳になったのだと実感しました。
―将来の夢と、あなたのモットーを教えてください。
宮城 夢は英語の先生になることですが、その前に留学をして自分の目と感性で世界を見て視野を広げたい。幼い頃から野球をやってきたので、先生になった時に部活を担当するなら野球部の顧問になりたい。身体が鈍らないように大学でも野球を続けています。好きな言葉は「一期一会」、モットーは「努力に勝る天才無し」。どんな遠くに思える目標でも努力を続ければ近づけると信じています。
金城 将来の夢は、専門学校で学んでいる知識を活かして事務職に就くことです。現在は資格取得のために勉強に励む日々です。私はすでに結婚していて主婦でもあるのですが、目標とする人は自分の母。母のように美味しい料理が作れるように毎日特訓中です。私の座右の銘は「不倒不屈」という言葉。何事も諦めず最後までやり通すことです。
―最後に言いたいことがありましたら一言どうぞ。
宮城 僕は早くに両親を亡くし、兄弟と共に親戚みんなに支えられてきました。ここまで育ててくれたことに心から感謝しています。そして支えてくれた仲間達にもありがとうと言いたい。みんなに恩返しできるよう将来の目標に向かって頑張っていきたい。
金城 今まで私を育ててくれたお母さんに本当に感謝しています。仕事も母親業もてきぱき明るくこなしていた母のような大人になることが目標です。これから成長していく私を見守っていてください。
―ありがとうございます。成人として新たなスタートです。頑張ってください。

▲ページトップへ

▼戦後文化シアター 今月のヒストリート


▲MPの腕章と黄ナンバー

市史編集担当/TEL:939-1212(内線2273)
ヒストリート、ヒストリート2/TEL:929-2922

 元米陸軍のMP(憲兵)であったブルース・リーバーさんから、昨年十二月十九日に腕章と黄ナンバーを寄贈して頂いた。
 腕章には黒地に「ARMED FORCES POLICE」と黄色の文字で書かれている。彼は四〇年前「コザ暴動(騒動)」に大きく関わった人である。一九七〇年十二月二〇日未明、彼は同僚とゲート通りをパトロールしている途中で、交通事故の現場に無線で呼び出されたという。いわゆる第一の事故だ。現場に駆けつけた彼は沖縄の人が憤慨しているのを表情で知ったようだ。その時に第二の事故がおこり、群衆の怒りは爆発する。
 彼らは群衆から石や空き瓶などを投げつけられた。そして、少尉の命令に従って空に向かって威嚇発砲をした。この時、数名のMPで発砲をしたため、轟音が響き渡ったという。しかし、この結果群衆に煽りをかけることになった。
 同じ現場にいた沖縄人の男性は、威嚇発砲を目の当たりにした。そして周りからは「チューヤユルサランドー」という声を何度も聞いたという。「これまで色々な事件があって、その積もり積もったものが爆発した。みんな冷静で黄ナンバーだけを選んで引っ繰り返していた。簡単な思いでやったわけではない」と。リーバーさんはその後、「軍隊は私のいる所ではない」と除隊した。資料はヒストリートUにて展示中。どこにあるのか探してみてくださいね。

▲ページトップへ